玄人好みのパーツ構成で好コスパを実現! 「G-Master Spyder-Z170E」の魅力がすごい限定200台の早い者勝ち(1/2 ページ)

» 2017年03月15日 10時00分 公開
[石川ひさよしITmedia]
ココが「○」
・OCできるCPU&マザー
・安いながらも見た目は高級感
・カジュアルゲーミングに最適な抜群のコスパ
ココが「×」
・「最新」マザーではない点
・個々のパーツを見るとコストダウンが分かる

まずは見た目が意外とイケてる!

限定200台でサイコムが販売するゲーミングPC「G-Master Spyder-Z170E」

 ゲーミングPCは、グラフィックスカードを搭載してPCゲームが楽しめることはもちろんの要求スペックであるが、そのほかにもルックスが差別化の一つとなっている。例えば「イカツいケース」「中身が見える」「光る」といったところが代表的なものだ。

 サイコムが台数限定で販売する「G-Master Spyder-Z170E」にその条件をに当てはめてみると、シンプル志向のデザインなのでイカついケースは外れるとして、まず中身が見える点は合致する。採用ケースはThermaltake「VIEW 27」。このケースは上部から左側面までを曲げ加工した透明アクリル仕様で、一般的な側面のみをアクリルパネルとしたケースよりもアクリル部の面積が大きい。つまり、広々と見渡せるわけだが、加えて上部がクリアであるため、室内照明がケース内部にも入り込むことで、細部までしっかり見えるところが好感触だ。

 LED発光は、そこまでハデではないが、わざわざ追加しているので推しの部分でもある。発光するのはマザーボードのオーディオ回路部分のラインや、ケース内部上下のLEDテープ。ありがちなLEDファンを採用しているわけではない。このあたりは発光機能の好き好きがあるので、ユーザー自身がカスタムしていけばよいというスタンスであるように見える。

 フロントパネルも実はスモークパネル仕様だ。部屋が明るい時にはほとんど光沢ブラックに見えるが、明かりを落とせばケースのLEDによって内部がうっすらと浮かび上がる。

天面から側面にかけて大胆にアクリルパネルを使ったデザイン

本体前面と背面。フロントマスクもスモーク仕様で内部がうっすらと透けて見える

 ケース内についてもう少し言及しておこう。特徴的なところとして、まず電源ユニット部のチャンバー構造が挙げられる。本製品の電源設置スペースは底面にある。ただしそこにはカバーが設けられており、マザーボード搭載スペースとは区切られている。

 空間が分けられることで、冷却も分離し、双方が影響をあたえにくい構造だ。昨今のケースではトレンドとなっている機能でもある。もう1つトレンドに沿った仕様としては裏面配線がある。表面から見えるケーブルが少なく抑えられ、ケース内部がスッキリと見える。加えて、本製品が標準採用しているのは補助電源レスで長さが短めのグラフィックスカードなので、スッキリ感はさらに強く感じられる。

裏面配線ですっきりとした内部

 VIEW 27ケース自体は比較的安価なのだが、こうしたデザイン面と本製品のパーツ構成によって、見た目からチープさは感じられない。むしろけっこう格好良く決まっているように感じる。その上で、個人的には自作PC初心者にオススメできると思う。内部のパーツがしっかりと見えるため、これが何であれが何なのかが分かることに加え、デスクトップPCの内部がけっして複雑ではない、わずか数個のパーツでできていることを理解できる点でもオススメだ。

個々のパーツ選択もみどころ満載

 CPUはKaby Lake世代のCore i3-7350Kを採用している。このCPUは、Coreシリーズのエントリーグレードであるi3なので、2コア/4スレッド対応の仕様だ。昨今、クアッドコアCPUを要求する最新FPSなどのタイトルではややパフォーマンス不足になるが、本製品の趣旨であるエントリーゲーミングにはちょうどよいスペック。

 ポイントはクロックが定格で4.2GHzと高めである点だ。シングルスレッド性能が高いため、より低クロックのクアッドコアCPUよりも瞬間的には速いシーンもある。その上、オーバークロック対応CPUでもある。倍率が固定されておらず、対応マザーボードと組み合わせれば、4.2GHzよりも上が狙える。もちろん、本製品は対応マザーボードを組み合わせているので、比較的低価格のPCでありながら、デスクトップ・自作PCの醍醐味であるOCにも手軽にチャレンジ可能だ。

CPU-Zの情報。最新世代でOC対応のCore i3-7350Kを採用

 マザーボードは、本製品の中でもとりわけ「こういうテがあったか!!」と思わせる渋めのチョイスだ。一般的に、CPUとマザーボード上のチップセットは同世代をそろえるものだ。Kaby Lake世代のCPUであれば、Intel 200シリーズチップセットを組みわせる。しかし、本製品の場合は一世代古いIntel 100シリーズの、Intel Z170搭載マザーボードを採用している。

 当然のことだが、最新世代のマザーボードは人気も高く価格も高くなりがちだ。しかし、Kaby LakeのようにCPUソケットが従来と同じで、BIOSアップデートで載せ替え可能な仕様であれば、製品の終息に近い旧型マザーボードでも構わないわけだ。100シリーズの中では高価だがOCにはしっかり対応したIntel Z170搭載マザーボードという組み合わせは、コストと機能のバランスがよい。そしてマニア心をくすぐるものでもある。とはいえ、例えばIntel 100シリーズではギリギリWindows 7もサポートされているわけだが、本製品で選べるのはWindows 10のみだ。また、OSはオプション扱いとなるので注意しよう。

CPU-Zから見たマザーボード情報。Intel Z170チップセットを採用

もちろん倍率変更OCにも対応している

 続いてCPUクーラーは小さめのCRYORIG「M9i」が採用されている。9cm角ファン搭載モデルなので、CPUクーラーのスタンダードである12cm角ファン搭載モデルよりは小さいのだが、今回の検証を通じて優れた静音性を示していた。また、ここが小さいことで、マザーボード上のVRMヒートシンクに記載されたGIGABYTEロゴがしっかり自己主張しているところもよい。

 グラフィックスカードはGeForce GTX 1050 Ti搭載カードが採用されている。エントリーゲーミングとしてのパフォーマンスは十分で、フルHDをメインにMMOなら高画質が狙え、高負荷なFPSでも標準画質あたりが十分楽しめる。カード自体が小さめなので、ここも内部パーツをより詳しく見られるという点でポイントになる。もっとも、1つ上のパフォーマンスを求める方は、BTOでカスタムすることも可能だ。執筆時点でGeForce GTX 1080やRadeon RX 480も選べていた。

CPUクーラーはCRYORIG「M9i」。グラフィックスカードはGeForce GTX 1050 Ti搭載カード

GPU-Zから見たGeForce GTX 1050 Ti

 ストレージは、標準構成ではCrucialのMX300 275GBモデルが採用されている。容量的に見てOSを搭載するシステムドライブとしては十分かつ、多少セーブすればゲームもかなり詰め込めるだろう。Serial ATA 3.0接続で2.5インチ型といったあたりはメインストリーム向けの仕様だ。マザーボード側にはPCI Express接続に対応したM.2スロットもあり、このあたりはBTO可能なほか、2台目のSSDやHDDもBTOで追加できるため、システムとデータを切り分けたいニーズにも対応する。特に、Steamのようなゲームプラットフォームでゲームをため込みたい方は、大容量SSDやHDDを追加するとよい。実際、評価機では、セカンダリベイにHDDが搭載されていた。

CrystalDiskInfoから見たSSD。標準構成ではCrucial MX300 275GBを採用

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