ニュース
» 2017年07月12日 16時51分 UPDATE

M.3 SSD、Z-SSD、64層V-NANDなどSSDの最新動向 (1/3)

2017年中はNAND不足継続も、長いスパンで見ればGB単価はHDDに接近。2020年にSSDの販売台数はHDDを抜き、ストレージされるデータ総量は6.5ZB(ゼタバイト)に達するという。

[鈴木雅暢,ITmedia]

 日本サムスンが東京都内で「2017 Samsung SSD Forum, Japan」を開催した。SSDやNANDフラッシュメモリの業界動向など、興味深いトピックをピックアップして紹介しよう。


2017年中はNAND不足感が継続か ストレージ需要予測

 最近のSSDに関する大きな関心事項の1つに、SSDの価格上昇傾向がある。NANDフラッシュの需要拡大によって供給が不足傾向にあり、2017年に入ってからは、上がり下がりを繰り返しながらも全体的には価格上昇傾向が続いている。特に低価格帯の製品では影響が大きい印象だ。

 世界最大規模の調査会社であるIHSグローバルの南川明氏の講演では、このNANDフラッシュの需給バランスについて言及し、「2017年中はNANDフラッシュメモリの不足感が継続するのではないか」という見方が示された。

 もっとも、より長いスパンの視点でみればSSD価格は年率28%のペースで下落しており、GB単価が急速にHDDに近づいているという。市場拡大のためにも健全な価格下落を期待したいと語った。

 また、現在NANDフラッシュメモリは、Samsungと東芝の2社が圧倒的なシェアを誇っており、当面これが続くだろうと予測する。今後中国がNANDフラッシュメモリへの投資を強化するのではないかと見られており、2020年頃には勢力図に変化が起きる可能性もあると言及した。

 そのほか、南川氏の講演では、IoT(Internet of Things)が世界中で急速に普及していていること。人口増加、高齢化、環境破壊、都市への人口集中、エネルギー問題といった社会課題を解決にはIoTの活用による社会のスマート化が急務であり、この流れは止まることがないであろうこと、そしてIoTによりデータ通信量、ストレージされるデータの容量が爆発的に増加し、2020年にはデータ通信量は44ZB、ストレージされる容量は6.5ZBに上るだろうという見通しを示し、ストレージ、特に高速で省電力なSSDの要求はさらに高まり、IoTが本格普及段階に入る2020年をメドに市場は急拡大が予想されることなどが紹介された。

2017 Samsung SSD Forum, Japanは、2017年6月8日に東京都内のホテルで開催された

SSD市場展望とNANDフラッシュメモリの需要予測について講演したIHSグローバル 日本調査部ディレクターの南川明氏

世界規模で普及の動きを見せるIoT(Internet of Things)、それによって実現されるスマート社会は、「メガトレンド」と呼ばれる社会課題を解決する切り札と期待されている

IoTによりデータ容量が爆発的に増加し、ストレージ容量は拡大が続く。最近のトレンドとしてデータをすべてクラウドに直接集約させるのではなく、センサーデバイスとの間にある程度データを処理する中継点(エッジサーバー)を置く「エッジコンピューティング」がトレンドになりつつあると紹介

2020年にはデータ通信量は44ZB、ストレージされる容量は6.5ZBに上るだろうという見通しを示した

HDDとSSDの市場予測。SSDの出荷台数は右肩上がりに上昇しており、2020年にはHDDを超えると見られている

HDDとSSDのGバイトあたりの価格推移。SSDは年率28%、HDDは年率4%で下落すると予測。今後急速に接近する

SSDのマーケットシェア。クライアントではSamsungが圧倒的に高いシェアを誇る。エンタープライズでもSamsungがトップだが、Intel、WDと激しく争っている

IoT普及に伴い、NANDフラッシュの市場規模は今後急拡大していく

NANDの需給バランス。SSDが好調で、特に3D NANDは需要が高く、2017年一杯は不足感が継続するとみているようだ

       1|2|3 次のページへ

Copyright© 2017 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

この記事が気に入ったら
ITmedia PC USER に「いいね!」しよう