ベンチマークテストの結果を見よう。評価機の構成は、Core i7-7820X、メモリ32GB(PC4-19200)、メインストレージが500GB SSD(WDS500G1B0A)、グラフィックス機能がGeForce GTX 1060(6GB)、Windows 10 Home(1703)という内容だ。
CINEBENCH R15のCPUスコアは1734と、Core i7-7820X搭載機として妥当な値で、しっかりとCPUパワーを引き出せていることが分かる。この1734というスコアはCore i7-7700K(960〜980程度)の1.8倍ほど。シングルスレッド性能を示すCPUシングルコアのスコアが194と高い点も見逃せない。
PCMark 8、PCMark 10のスコアも一流だ。特にPCMark 10で写真編集や動画エンコードなどを行う「Digital Content Creation」で高いスコアをマークしている。
3D描画性能については、搭載グラフィックスカードの性能に大きく左右される。今回の評価機はGeForce GTX 1060(6GB)を搭載しているが、3DMark/FireStrikeでは10000超、FINAL FANTASY XIV:紅蓮のリベレーターベンチマークの最高品質設定(1920×1080ピクセル/フルスクリーン)でも10000と、フルHD解像度(1920×1080ピクセル)ならばほとんどのゲームが快適に遊べるレベルにある。BTOではGeForce GTX 1080 TiやGeForce GTX 1080も選べるので、より高い描画性能を求めるならばそちらを選択すればよいだろう。
クリエイティブツールを使った具体的な作業の例も見てみよう。Adobe Premiere Pro CC 2017を使い、ビデオクリップ7本をエフェクトで連結したプロジェクトを4Kムービー(H.264/MP4)として書き出す時間を計測した。結果、Core i7-7700K搭載PCよりも100秒以上、割合にして34%ほど早く終了した。
動作音については、アイドル時でも動作していることが分かる程度の音はするが、高負荷時でもFINAL FANTASY XIV:紅蓮のリベレーターベンチマーク中などはほとんど変わらない。CINEBENCH R15のCPUテスト時に動作音が2段階ほど大きくなるが、それでも爆音とはほど遠い落ち着いた音だ。評価機はCPUクーラーが標準のIntel純正クーラーだが、BTOで「CoolerMaster Hyper 212X」や「CRYORIG H5 UNIVERSAL」を選択すればより静粛に使えると思われる。
メニーコアのCore-Xは、通常のハイエンドCPUより扱いが難しい。CPUの消費電力や発熱が高く、PCケースを含めたシステム全体で放熱を効率化する必要があるほか、メモリの選定など、本来の性能を発揮させるために満たすべき条件もある。本製品は当然ながらそうした部分を完璧にクリアしており、高品質マザーボードを採用するなど、安心感高く使える製品となっている。
冒頭でも述べたように、Core i7-7800X搭載の標準構成の価格は15万9800円(税別)からと大変リーズナブルだ。標準構成でもメモリ32GB、GeForce GTX 1050などを搭載。仮にストレージを1TB HDDから500GB SSD(WD Blue SSD)に変更しても17万1300円(税別)で買える。
また、Core i7-7820X、GeForce GTX 1060(6GB)、500GB SSDと2TB HDDを搭載する評価機と同等の構成を見積もると21万7300円(税別)になる。いずれにしてもコストパフォーマンスは非常に優秀だ。写真編集や動画編集といったクリエイティブな用途、あるいはゲームのために快適に利用できるメニーコアPCが欲しい方に強くおすすめできる。
なお、同シリーズには上位モデルとして、10コア20スレッドのCore i9-7900Xを搭載する「AeroStream RA9J-J92/XT」も25万9800円(税別)から用意されており、さらにパワーが欲しいユーザーはこちらも検討してみてはいかがだろうか。
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アイティメディア営業企画/制作:ITmedia PC USER 編集部/掲載内容有効期限:2017年9月21日