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» 2018年01月17日 10時00分 公開

いま開発ツールの世界に何が起きているのか――最新ツールとVisual Studioサブスクリプションで変わる開発環境 (1/2)

クラウド技術など開発者を巡る環境の目まぐるしい変化に合わせて、開発ツールのトレンドも大きく様変わりしている。日本マイクロソフト テクニカルソリューションプロフェッショナルの井上章氏に鈴木淳也がインタビュー。

[鈴木淳也(取材協力:BBソフトサービス),PR/ITmedia]
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 ITの世界は日進月歩と言われ、日々最新技術やトレンドのキャッチアップに開発者が苦労しながら取り組んでいるだろう。これは開発ツールとて例外ではなく、日々最新技術を取り入れるべくツール自身が大きく進化し続けている。Microsoftの開発ツールとしてお馴染みの「Visual Studio」はその端的な例だ。

 「最新版のVisual Studio 2017では完全にアジャイル開発のスタイルとなっており、Visual Studio 2015や、さらに前の2012、2013といった製品を使っていた人が別物と感じるほど変化しています」と説明するのは日本マイクロソフトの井上章氏だ。

日本マイクロソフト クラウド&ソリューション事業本部グローバルブラックベルトセールス部テクニカルソリューションプロフェッショナルの井上章氏

 クラウド時代の開発スタイルに対応すべく、Visual Studio 2017は最初のリリースからすでに5回のアップデートを経て大きく機能アップしている。今回はこのVisual Studioと最新の開発環境を利用するメリットを紹介していこう。

四半期ベースで大きく進化するVisual Studio

 Visual Studio 2017最初のバージョン「v15.0」がリリースされたのは2017年3月7日だが、本稿執筆の12月中旬時点での正式リリース版は「v15.5.2」。つまり9カ月でマイナーバージョンが5つ上がっているという計算になる。

 「従来までは1年から1年半というVisual Studioのリリースサイクルの中で、パッチが提供されてもバグフィクスなどが中心でした。しかし、最新版では四半期ベースで大きな新機能追加が行われる機能アップデートが中心になっており、開発サイクルのアジャイル化に合わせたものとなっています」と井上氏は説明する。Visual Studio 2017という“看板”こそ変化ないものの、その中身は従来のメジャーアップデートに匹敵する変化を続けているわけだ。

Visual Studio 2017(v15)のリリース変革

 Visual Studio 2017(v15)のリリース変革を見ると、v15.1でWindows 10 Creators Update(1703)向けのアップデートが行われ、v15.2でPythonサポート、v15.3で.NET Core 2.0対応、そしてv15.4でFall Creators Update(1709)となっている。現行の最新版であるv15.5では、C# 7.2サポートのほか、新機能として「Snapshot Debugger」が加わっている。

 Snapshot Debuggerとは、Azure Web Apps上で稼働しているプロダクション環境の.NET Framework 4.6.1以降、もしくは.NET Core 2.0以降のASP.NETアプリケーションにおいて、リモートデバッグを可能にする機能だ。従来でもリモートデバッグ自体は可能だったが、ブレークポイントを置くことで稼働中のアプリケーションが止まってしまうという問題があり、プロダクション環境にあるシステムでは実用的ではないものだった。Snapshot Debuggerでは設定したスナップポイントを通じてリアルタイムで変数値などの状況を取得可能になるため、システムを止めずに問題の検証が行えるようになっている。

v15.5で追加された新機能Snapshot Debugger

 また、Visual Studio 2017以降の大きな特徴として、製品番の次のプレビューを先行して試すことが可能になっている点が挙げられる。v15.5が正式リリースされたのは12月4日だが、それとほぼ同時にv15.6のプレビュー版が提供されており、“製品版と並行して”試せるようになっている。既存の開発環境に手を加えずに、次の正式版で導入される技術や機能を前もって試せることが最大のメリットだ。

 例えば、11月中旬に開催された「Microsoft Connect();」という開発者イベントでは、複数の開発者が同時にソースコードの記述やレビューを行える「Visual Studio Live Share」など、今後Visual Studioに盛り込まれることになる新機能の数々が披露された。Visual Studioのリリースサイクル短縮化により、従来では発表から正式リリースまで1年以上かかっていたこれら新機能が、比較的短期にお試しで利用しつつ正式環境へも導入されることになる。

「Microsoft Connect();」でデモストレーションが行われた「Visual Studio Live Share」。複数の開発者が同時にソースコードを操作できる

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アイティメディア営業企画/制作:ITmedia PC USER 編集部/掲載内容有効期限:2018年1月23日