予算は10万円台!! メインにもモバイルにも使えるノートPCを探す初めての1台ならコレ(2/2 ページ)

» 2018年04月13日 18時00分 公開
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評価機材構成とベンチマークテスト

 ここからm-Book N500シリーズの処理能力をベンチマークテストで検証する。今回検証ではシリーズの中でストレージに容量256GBのSSDと1TBのHDDを搭載し、DVDスーパーマルチドライブを内蔵する「m-Book N500SD-M2SH2」を用いた。そのシステム構成は次の通りだ。

型名 m-Book N500SD-M2SH2
OS 64ビット版Windows 10 Home(評価機材導入のビルドは9200)
CPU Core i7-8550U(4コア/8スレッド、1.8GHz、最大4GHz)
グラフィックスコア Intel UHD Graphics 620/GeForce MX150(グラフィクスメモリは2GB)
システムメモリ DDR4-2400を8GB
SSD 256GB(HFS256G39MND-3510A)
HDD 1TB(WDC WD10SPZX-22Z10T0)
光学ドライブ HL-DT-ST DVDRAM GUD1N
インタフェース マルチカードリーダー(SD/SDXC/SDHC対応)、HDMI、USB 2.0、USB 3.0×2、有線LAN、ヘッドフォン/マイクコンボ
無線通信 Bluetooth 4.2 LE、IEEE 802.11 ac/a/b/g/n(最大433Mbps)
Webカメラ 100万画素
バッテリー駆動時間 10.1時間
本体サイズ 379.5(幅)×249.9(奥行き)×22.6(厚さ)mm
重さ 約2.2Kg

 3Dデータのレンダリング処理でCPU性能を測る「CINEBENCH R15」の結果はCPUで507(cb)、シングルコア時で116(cb)となった。先日レビュー記事を掲載したマウスコンピューターの「4万円台」ノートPCと比べるとCPUで4倍弱、Singleで3倍近いスコアだ。

 一方で、m-BookシリーズでCore i7-7700HQ(4コア8スレッド、2.8GHz、最大3.8GHz)とGeForce GTX 1060を搭載した上位モデル「m-Book T」(型番「T500SN1-SH2」)で測定した値にはCPUで200ポイント、Singleで43ポイント及ばない。

CINEBENCH R15の結果

 ストレージ性能を評価するCrystalDiskMark 6.0.0では、SSDとHDDそれぞれで測定したが、SSDではシーケンシャルリード548.2MB/sとm-Book TのSSD測定値に迫る値を出している。HDDのシーケンシャルリードは132MB/sとこちらはm-Book TのHDD測定値を上回る(ただし、CrystalDiskMarkのバージョンが異なるので参考程度に)。ただし、m-Book Tではより転送速度の速いM.2 NVMe SSDをBTOで選べるのに対し、m-Book N500シリーズで選べるSSDはSerial ATA 6Gbpsだけなのは留意しておきたい。

CrystalDiskMark 6.0.0の結果。左がSSD、右がHDD

 PCの利用場面を想定したシナリオに従ってアプリケーションを走らせて処理能力を測定するPCMark 10とPCMark 8の測定結果では、オフィスワークを想定したPCMark 10 Essentialが7310、オフィスアプリの動作を想定した同Productivityが6894、映像制作や写真補正利用を想定した同Digital Content Creationが2909という結果。一方のPCMark 8 Homeでは3845、同Creativeで4983、同Workで4861となった。m-Book Tの測定結果には及ばないものの、その差はEssentialで1割程度にとどまる。

PCMark 10の結果
PCMark 8の結果。左からHome、Creative、Work

 ゲームにおける描画処理速度は3DMarkで測定した。結果はDirect X9のIce Storm Extremeが44068、DirectX 10のCloudGateが12074、DirectX 11のFire Strikeのスコアは3194ポイント。DirectX 12のTime Spyは1182ポイントだ。さすがにゲーミングノートPCクラスのGeForce GTX 1060を搭載するm-Book Tのスコアには遠く及ばない。

3DMarkの結果。左がIce Storm、右がIce Storm Extreme

3DMarkの結果。左がCloud Gate、右がSky Diver

3DMarkの結果。左がFire Strike、右がTime Spy

最初に持たせる1台としてぴったりのオールインワンノート

 、15.6型ディスプレイとCore i7クラスの処理能力を搭載するm-Book N500シリーズは、メインマシンとして使いたいユーザーを想定しながらも、薄いボディーと省電力タイプのCPUを採用することでモバイル利用も重視するという「多目的」ノートPCといえる。

 2.2kgという重さは現代のモバイルPCとしては重い部類に入るが、オフィスデスク、もしくは、学校の研究室にある自席と自宅の往復だけ、という移動なら無理なく携行できるはずだ。バッテリー駆動時間が10.1時間と長く、ACアダプターを持ちはこぶ必要もない。

 高い処理能力と大画面ディスプレイを有しながら、このサイズのノートPCとしては軽量・薄型と、相反する性質を両立している。それでいて、購入価格が今回評価したm-Book N500SD-M2SH2の構成で12万9800円(税別)、さらに、HDD500GBを搭載した最小構成のm-Book N500BDなら10万9800円(税別)で購入できる。

 季節柄「新生活を始めるにあたって子どもにPCを1台持たせたい」あるいは「新生活を始めるにあたって親にPCを1台置いていきたい」という需要には、有力な候補になるだろう。

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