Google HomeとAmazon Echo、どちらも使い方はほぼ同じと書いたが、詳しく見ていくと設計思想の違いらしきものが見えてくる。一方のスマートスピーカーだけを所有している人にはあまり関係ないだろうが、両者を所有している人にとっては、どちらを使うべきかの判断材料になるはずなので、ざっとチェックしておこう。
まずAmazon Echoだが、「リスト」という名前からも分かるように、買い物リスト以外の、タスクリストなども作成できる。正確に言うと、最初からリストは「買い物」と「やること」の2つに分かれており、前者が「買い物リスト」、後者は「タスクリスト」として利用できる。
もっともタスクリストについては豊富な機能を備えた専用アプリがあり、一般的に締切日やリピートの有無、優先順位などを設定できるが、それに比べるとAmazon Echoのタスクリストはあくまでメモレベルでしかない。その点だけは把握して、必要に応じて使い分ければよいと思う。
またAmazon Echoは、リスト上のアイテムを長押しすると、「Amazonで○○(アイテム名)を検索」「Bingで○○(アイテム名)を検索」といった、オンラインでショッピングを行うためのサブメニューが表示される。リアル店舗でのショッピングに限定していないところがいかにもAmazonらしい。
一方のGoogle Homeも、複数のリストを作成できるので、タスクリストを作ろうと思えば作れるのだが、音声でアイテムを追加できるのはあくまでショッピングリストのみだ。それ故、「ねぇ Google、タスクリストに部屋掃除を追加して」と指示しても、「はい、部屋掃除をショッピングリストに追加しました」となってしまう。
また、Googleは以前からGmailやGoogleカレンダーで使えるタスク管理ツール「Google Tasks」があり、これらは2018年4月に公開されたiPhone・Androidアプリ「Google ToDoリスト」から参照できるのだが、Google Homeから登録可能なショッピングリストはこれらと連携しておらず、全くのスタンドアロンである。この辺りはちょっともどかしい。
以上が使い方および特徴なのだが、では筆者はどちらを使っているかというと、この半年あまり、Google Homeのショッピングリスト機能ばかりを使っている。
というのも、Google Homeのショッピングリストは、スマホのホーム画面にショートカットを置くことができ、ダイレクトに呼び出せるからだ。これがAmazon Echoだと、スマホでリストを表示するにははわざわざAlexaアプリを起動し、メニューから「リスト」を選ばなくてはならず、店頭で手間が掛かりすぎる。
実はこのリスト、どちらもブラウザベースで表示可能であり、前述のGoogle Homeのショートカットも単なるURLショートカットにすぎないのだが、今のところAmazon Echoはスマホで開こうとするとアプリインストールの画面に飛ばされてしまい、リストを一発で開くことができない。
ただしPCではURL指定で表示できたりもするので、もしスマホのホーム画面から一発表示できる裏技を見つけたという方がいれば、是非教えていただきたい。これさえクリアできれば、むしろAmazon Echo(Alexa)の方が機能は豊富なだけに、大本命になる可能性もあるからだ。
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