映像制作を効率化するカギは高速なストレージ 「エクストリーム プロ M.2 NVMe 3D SSD」をプロが使ってみた(1/2 ページ)

4Kカメラでの撮影が一般的となり、ソースファイルの巨大化が加速する動画制作現場。作業効率を向上させるために必要なのは……

» 2018年06月29日 10時00分 公開
[PR/ITmedia]
PR

 PCストレージの高速化は、私のような動画制作の仕事をしている人にとっては常に切迫した課題ではないでしょうか。前置きが長くなりますが、私の仕事内容から話を始めさせてください。

プロの映像制作現場に「サンディスク エクストリーム プロ M.2 NVMe 3D SSD」を導入した結果は……

動画制作にはストレージ性能が重要

 私は企業向けのWeb動画制作をここ15年ほど主な仕事にしていて、年間二百数十本の動画を世に送り出しています。もちろん案件によってばらつきはあるのですが、平均すると1営業日ごとにおよそ1本ずつ納品している計算です。

 企画の段階からというものは少ないのですが、基本的に撮影・編集・完成品の配信といった技術的な作業は全て1人で担当します。そこに数年前からはネット生放送の配信も加わりました。生放送の案件では、放送が終わった時点で録画した動画も完成! と思われがちなので、放送日の翌営業日中に録画データを納品してね、といわれることも。

 こうした外的要因で作業時間が制限されることは、仕事である以上避けがたく、時間を掛けただけ質の高い素材を得られるのなら、撮影にかける時間は短縮したくない。となると、必然的に編集の時間をいかに短くするかが、効率よく仕事を回すためのカギになってきます。効率が上がるということは、完成品の品質向上にもつながります。

 編集作業そのものの効率化は、極めて個人的な問題なので今回おいておくとしても、実は作業全体を見渡すと、PCの性能に左右される「無駄な時間」が結構発生しています。

 プロジェクトの立ち上げや、各種アプリケーション間の切り替えがスムーズにできないと、時間を食うだけでなく作業のテンポも悪くなりますし、レンダリング作業の間は編集者にとっては待たされる時間でしかありません。PCの性能を今よりも良くすることで、こうした無駄な時間をできる限り短縮することが、編集作業効率化の眼目となります。

 まず思い付くのは、CPUをなるべく良いものにすること。これは特にエンコード時間の短縮に効果があるわけですが、私にとっては何をおいても、という項目ではありません。

 というのも、私はこの仕事を始めてすぐのころから、複数の編集用PCを用意することで、PCがエンコードでふさがってしまう時間を事実上無視できる環境を構築しています。つまり、エンコード時間が短縮されても全体の効率はそれほど上がらないのです。ということで、実はCPUよりもストレージを速くすること、すなわち、できるだけ高速なSSDを導入することが主要な対策になってきます。

 とはいえ、動画制作において現実的といえる、1TB超のSSDが手ごろに買えるようになって久しく、私も編集用ストレージとして既に2.5インチタイプのSSDを導入しています。たとえシステムやアプリケーションのストレージがHDDのままであっても、プロジェクトファイルと素材を入れた編集用ストレージをSSDにするだけで、編集時の動作自体の高速化はもちろん、プロジェクトの立ち上げやアプリケーションの切り替えなども劇的に高速化します。

私は編集作業を行うデスクを2か所に持っていますが、この写真はそのうちの1つ。中央と右のディスプレイはPCのディスプレイで、編集ソフトのウィンドウを中心に広げます。左のディスプレイはTVで、画面の出力状態をリアルタイムで確認するために使います。左のディスプレイの奥に、編集用PCを3台並べてあり、モニターとキーボード、マウスを切り替えながら使います。音の編集と色の細かい調整はこちらのデスクではやらないので、音はヘッドフォンで聴いて確認に使う程度です

 ただここにきて、動画カメラの4K化という新たな問題も増えました。完成品の解像度はHDでも「撮影は4Kです」という動画は、もう珍しくありません。4K素材をもとにした動画は、HDサイズに縮小した後であっても、最初からHDカメラで撮影したものに比べると段違いに高精細なので「ウチもあんなキレイな動画が欲しいよね」とクライアントに言われてしまえば、制作側としては対応せざるを得ません。ということで、ストレージに求められる容量と速度はさらに大きくなってきています。

 既にSSDで高速化を実感しているとはいえ、編集作業効率化のボトルネックはまだストレージにあるような気がしていたため、さらなる効率化と高まり続ける要件への対応には超高速SSDの導入が必要かも……と考えていたところへ、「サンディスク エクストリーム プロ M.2 NVMe 3D SSD」を試用する機会をいただいたので、個人的にも非常に興味深く、実際のプロジェクトファイルを使って検証してみました。なお、検証に用いたのは、第8世代CoreプロセッサのCore i7-8700をCPUに搭載した、私の編集用PCです。

まずはM.2スロットに装着

 手元に届いたのは、M.2スロットに挿す内蔵型のSSD。私は撮影時のカメラ用ストレージとしてサンディスク製品を常用していて、「エクストリーム プロ」という名称もカメラ用のストレージと共通なので、これが高速転送をうたう製品であることはすぐに分かります。

最新世代のプロ向けSSDで作業効率はどれくらい変わるのか

 とはいえ、M.2タイプのSSDを扱うのは今回が初めてなので、同じような読者の方の参考になればと思い、PCに組み込むところから写真付きで解説します。

 なお、この製品の性能を最大限に発揮するには、PCI Express 3.0のx4モードに対応したM.2スロットに挿すことが条件になります。私のPCにはM.2スロットが2つついていましたが、うち一方はx2モードまでしかサポートしないため、スロットは慎重に選びました。

サンディスク エクストリーム プロ M.2 NVMe 3D SSDをPCのM.2スロットに取り付けていきます。まずPCの電源を切ってカバーを開けます。マザーボードとシステムSSD(ここには映っていませんが)は現行品を使っていますが、PCケースが古いもので恐縮です。PCのスペックはCore i7-8700、メモリは16GB、グラフィックスカードはGeForce GTX 1060搭載品、システムストレージは2.5インチのSSD(サンディスク ウルトラの250GBタイプ)をマザーボードのSerial ATA(SATA) 6Gbpsポートに接続しています。M.2スロットによっては一部のSATAポートと排他利用になる場合もあるのでご注意を
M.2スロットはグラフィックスカードなどの拡張カードスロットの間にあり、このままでは作業できませんので、カードを外します
このマザーボード(ASUS PRIME H370M-PLUS)はM.2スロットを2基備えていますが、写真左のスロット1はPCI Express 3.0 x2モードまでのサポートなので、右のx4モードまで対応するスロット2に装着します
このSSDは2280サイズ(幅22mm×長さ80mm)という大きさの製品ですが、マザーボード側に2280サイズのカードを固定するためのネジ穴が用意されているので、これを利用して固定します
固定が完了しました
拡張カードを戻すと、どこに装着したか見えなくなりますが、2.5インチタイプのものと違ってストレージベイを消費せずに済み、スマートです
私はM.2カードを固定するネジを持っていなかったので、PCパーツ店でこのようなネジを購入して使用しました。300円未満で買えました
       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.


提供:サンディスク株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia PC USER 編集部/掲載内容有効期限:2018年7月9日

関連リンク:サンディスク