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» 2018年07月31日 10時00分 公開

10ギガネットワーク環境が手の届く価格に 格安10GbEスイッチ「QSW-804-4C」で圧倒的速度を体験する (1/2)

実売6万円切りの8ポートフル対応スイッチ「QSW-804-4C」で10GbE環境を構築。実際に使ってみた結果は……。

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 昨今のWi-Fiの速度上昇は目覚ましく、最大1733Mbpsに達したノートPCも複数販売されている。その一方で、家庭やオフィスの有線ネットワークは、長らく1000Mbps(1Gbps)の1000BASE-Tの時代が続いており、規格上は無線の方が高速という逆転現象が生じている。また、1Gbpsを超えるインターネット回線サービスも増えてきており、そろそろ有線ローカルネットワークがボトルネックになることも考慮しなければならなくなった。

 だが、1000BASE-Tの次がどうなっているのか、今ある機材は使えるのか、何を用意しなければならないのかよく分からない、という人は多いだろう。今回は10GbE(10ギガビットイーサネット)の概要と、10GbE対応機器の速度がどれほどのものかを紹介する。

10GbE(10ギガビットイーサネット)環境が手の届く価格帯にやってきた!

560番組の同時録画!? 10GbEの世界とは

 今後は1Gbpsのネットワークがボトルネックになるかもしれない、と書いたものの、私たちは既に「ネットワークだからボトルネックは当然」という意識を持っている。例えば、「ファイルサーバだと遅いからローカルにダウンロードして作業する」というようなことだ。

 これが10GbEになり、その速度がフルに活用されるとしたらどうだろうか。

 現在のPCで使われている主要なインタフェースの実効転送速度は、USB 3.0が4Gbps、Serial ATA 3.0が4.8Gbpsなので、それよりも2倍強速いことになる。そうなると、NVMe(NVM Express)対応SSD(約32Gbps)などの高速なストレージ以外では「ローカルにダウンロードすると遅いからファイルサーバ上で作業する」という逆転現象が起きる。

 10GbEだと1GBの転送に1秒かからない。Windows上のエクスプローラでコピーを指示し、転送状況ダイアログが表示されるかされないか程度で終わることを一瞬だとすれば、数KBも3GBも同じ「一瞬」ということになる。また、地上デジタルテレビ放送は1時間で約7〜8GBのデータ容量になるが、10GbEで1時間に転送できる容量は4.5TB。同時に560番組を録画できる計算だ。

 もちろん、この速度を達成するためにはファイルサーバのストレージが高速でなければならない。SSDを複数用意してRAID 0を組むことになるだろうが、ローカルのディスク速度を個別に上げるよりも、一点集中で超高速なファイルサーバを構築し、ストレージとPCを切り分けてしまうというのもいい考えだ。

10GbEを始めるために必要なもの

 さて、10GbEを始めるために必要なものは10GbE対応のケーブル、対応PCやNIC(ネットワークカード)、それにスイッチだ。10GbEの規格としては幾つかあるが、大別するとメタルケーブルを用いるものと、光ファイバーを用いるものに分類できる。

 メタルケーブルを使用する規格、つまり1000BASE-Tの後継となるのが10GBASE-Tだ。コネクターやケーブルの互換性、オートネゴシエーションのサポートによって1000BASE-T環境との混在が可能であり、移行は比較的容易といえる。だが、1000BASE-Tに対応したケーブルが全て10GBASE-Tでも利用できるわけではない。

 LAN環境で使用するメタルケーブルは一見同じように見えても、ノイズ対策などの違いでカテゴリーが分けられている。数字が大きいほどノイズに強く、より高速な規格に対応できる。

 1000BASE-Tで利用可能なケーブルはCAT5/5e以上だが、10GBASE-Tでは原則としてCAT6A以上を要求する。原則、としたのは10GBASE-Tの仕様上の最長伝送距離である100mを満たすのはCAT6A以上であるものの、CAT6では37mまで、という制限付きで定義されているためだ。これは逆にいえば37m未満のケーブルであればCAT6でも利用可能、ということになる。

 もちろん、CAT6Aの方が強力なノイズ対策を行っているため、今後新規に購入するならCAT6A以上を選択する方がよい。なお、CAT6A策定前に存在していたCAT6eはメーカー独自基準であるものの、実質的にはCAT6Aと同等だ。

 ではCAT5eやCAT6では1000BASE-Tまでしか利用できないか、といえば実はそうではない。10GBASE-Tの周波数レートを下げることで、10GbEには満たないものの、1Gbpsを超える通信速度を既存ケーブルで実現する「マルチギガビット・イーサネット」(NBASE-T)という規格もある。CAT5eを使用する2.5GBASE-Tでは2.5Gbps、CAT6の5GBASE-Tだと5Gbpsとなるため、壁内配線などでケーブル交換が困難な場合などでも現状の2.5〜5倍の高速化が望める。実際の利用シーンでは通信速度以外にボトルネックがあることも多いので、場合によっては十分な恩恵を得られるだろう。

 一方、光ファイバーケーブルは、シングルモード、マルチモード、さらに伝送距離によって複数の規格が存在する。こちらはメタルケーブルと比べて最短でも300m、最長だと40kmとインフラ向けの仕様になっている。また、光ファイバーの場合は機器と接続する際には光信号を電気信号に変換するためのトランシーバーが必要となるが、1Gbpsの1000BASE-SXなどで使われていたSFP(Small Form-factor Pluggable)に対し、10GbE用ではEMシールドを装備したSFP+という規格が使用される。

 なお、本来光トランシーバーとして出発しているSFP+だが、メタルケーブルの両端にSFP+を接続したSFP+ DAC(direct attach cable)と呼ばれるケーブルも存在する。伝送距離が10mと短いものの、光ファイバーと比較すると安価であること、10GBASE-Tよりもレイテンシが低いことからラック内配線などでは採用例が多い。

 次にNICだが、こちらは10Gbpsという速度仕様上、PCIe Gen2/Gen3 x4が主流だ。PCIe x4はそれ以上のレーン数のスロットにも接続できるので、実際にはPCIe x16スロットを利用する場合が多いかもしれない。導入前にはPCの空きスロット状況を確認しておいた方がいいだろう。ノートPCの場合はさらに状況が厳しくなるものの、転送速度40GbpsのThunderbolt 3が搭載されている機種であれば利用可能なネットワークアダプターも販売されている。

10GbEに対応したQNAP製のスイッチ、NAS、NIC(ネットワークカード)、ケーブルを一式導入。ストレージ側がボトルネックになる可能性を考慮してSSDを4台使う

実売6万円切りの8ポートフル対応スイッチ

 QNAPの「QSW-804-4C」は10GbEに対応した8ポートスイッチだ。ポート自体はSPF+が8ポート、RJ45が4ポートあるが、同時に使用できるのは8ポートまでとなる。ポートは4つごとにまとめられており、中央の4つと右側の4つがポート番号が重複するコンボポートになっているので、同じポート番号のものを同時に利用しないようにする。

8ポート全てが10GbEに対応して実売6万円を切ってきた破格ともいえる「QSW-804-4C」

 原稿執筆時点で実売価格3〜4万円の製品だと全てのポートが10GbEに対応しておらず、8ポート中2ポートだけ10GbE対応、というものも多いが、QSW-804-4Cはコンボポートとはいえ、全てが10GbEに対応している。これは単純計算で1000BASE-Tの80ポート分の通信をさばくことになるが、それが税込み価格で6万円を切ってきたのはかなりインパクトが大きい。誰もが手を出せる価格ではないものの、必要に迫られれば考慮できる価格帯まで下がってきた印象だ。

 また、10GbEだけでなく、5GBASE-T、2.5GBASE-T、1000BASE-T、100BASE-TXにも対応しているので、通信速度が異なる機器の混在も可能だ。そのため、今使っているスイッチを置き換え、順次機器側を10GbEにしていくという移行方法もとることができる。最終的に8ポート全てが10GbEで埋まるまで利用できるので、先行投資としても十分な費用対効果が得られるだろう。

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提供:QNAP株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia PC USER 編集部/掲載内容有効期限:2018年8月6日

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