「Endeavor Pro5900 ゲーム開発Select」をプロクリエイターはどう見るか? キャラクターモデリングのスペシャリストが体験(1/2 ページ)

有名ゲームタイトルのキャラクターモデリングを手掛けるプロ集団「Studio GUFFAW」にエプソンダイレクトの「Endeavor Pro5900 ゲーム開発Select」を使ってもらい、率直な感想を聞いた。

» 2018年08月27日 10時00分 公開
[PR/ITmedia]
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 エプソンダイレクトが展開する「クリエイター向けセレクトモデル」は、同社の既存PCをベースに再構成したクリエイター向けのPCだ。ゲーム開発、3DCG制作、CAD設計など、具体的な業務をターゲットに最適化する形でBTOの選択肢をしぼり込むとともに、業務における代表的なアプリケーションの動作確認を同社が実施して提供する。

 制作をスムーズに進めるためには高性能なPCが必要だが、プロのクリエイターが必ずしもPCに詳しいとは限らない。量販店で市販されているようなPCでは力不足なのは明らかだが、「BTOでもどんなスペックで購入したらよいのか分からない」という悩みの声に応え、クリエイターが迷うことなく高性能かつ信頼性の高いPCを手に入れ、安心して制作に集中できることを狙いとしている。

ゲーム開発向け「Endeavor Pro5900」の実力をプロの現場で検証

 しかし、制作に使うPCは業務の効率に大きな影響を与える上、安い買い物ではない。実際に導入を検討する段になれば「本当に業務に合っているのか」「プロの現場の運用レベルでどれだけ使えるのか」といった疑問が出てくるのも当然のことだろう。そうした疑問を解消するべく、今回は実際に数週間プロの現場で試してもらい、制作現場のリアルな感想を聞いてみた。

 今回用意したPCは「Endeavor Pro5900 ゲーム開発Select」。CPUにCore i7-8700K、64GBメモリ、グラフィックス機能がGeForce GTX 1080 Ti、Optane 32GB+2TB HDD、Blu-ray Discドライブという構成だ。クリエイティブソフトとして、オートデスクの「MAYA」、アドビシステムズの「Adobe Creative Cloud」の動作確認をエプソンダイレクトが独自に行っている。

Endeavor Pro5900は、ワークステーション級の性能を持つタワー型デスクトップPCだ
「Endeavor Pro5900 ゲーム開発Select」のスペック

キャラクターモデリングのスペシャリスト集団

 今回この企画に応じてくれたのは、東京渋谷区にオフィスを構えるクリエイター集団「Studio GUFFAW」。CEOの水落知代氏が、映像制作大手のデジタルフロンティアから独立して、2015年に立ち上げた若い会社だ。

 デジタルフロンティア出身者で構成されたスタッフは全て、ゲームや映像作品のキャラクターを中心に、背景、小物などの3Dモデリングを行う「キャラクターモデラー」。いわばキャラクターモデリングのスペシャリスト集団だ。

 「METAL GEAR SURVIVE」「GARO Project」「Psycho Break 2」など大物タイトルのキャラクターモデリングを手掛けるなど、業界内でその手腕は高く評価されている。最近の3DCG制作業界では、モデリング、アニメーション、エフェクト、それぞれ特定の職能に特化するスペシャリスト企業が増えているという。

Studio GUFFAWを創業したCEOの水落知代氏。デジタルフロンティアを退社後、フリーランスを経て、2015年に起業した
渋谷区にあるオフィスの様子。全席十分なスペースにデュアルディスプレイ環境が完備され、制作に没頭できる環境が整えられている
Studio GUFFAWのWebページ。「METAL GEAR SURVIVE」「GARO Project」「Psycho Break 2」などメジャータイトルのキャラクターモデリングを手掛けている

「作品のスタイル、世界観を尊重する」

 制作に利用するモデリングツールはクリエイターごとに異なっており、水落氏はMAYA一筋。映像やゲーム向けの3DCG制作業界のデファクトスタンダードだ。Blenderなど他のツールを使うメンバーもいる。テクスチャの制作にPhotoshop CC、Substance Painterなどのツールも利用する。

 キャラクターモデリングではどんなことが重要なのか、どんなことを心掛けているのかを水落氏に聞いてみると、しばらく考えたのちに「クオリティー、納期の厳守、あるいはデータのきれいさといった技術的な部分ももちろんですが、作品のスタイル、世界観に合わせることが重要ではないでしょうか」と話す。

水落氏は、キャラクターモデリングで重要視していることを訪ねると「作品のスタイル、世界観を尊重して合わせること」を挙げた

 キャラクターモデリングのワークフローは、多方向(前面、背面、側面など)から描かれたデザイン画が提示され、それに忠実に仕上げることを求められることもあれば、比較的シンプルな1枚のデザイン画からイメージを補完して作ることが求められることもあるという。「いろいろなタイプのクリエイターがそろっているので、さまざまな要求に応えられます」と自信をみせる。

 基本的に1人のキャラクターを1人で担当する。制作期間は仕様次第だが、だいたい1カ月から1カ月半くらいだという。データのサイズなどもクライアントの要求次第というが、これまでのタイトルで最も規模が大きかったのはGARO Projectのキャラクター。金属的な質感を出すために、色情報、反射、屈折率、光沢感、それぞれにテクスチャーを重ねて構成しており、計算によって描画する。このときは1体で150枚近くのテクスチャーを使い、合計で数GBほどのデータになったという。

水落氏は「MAYA」を使って制作を行う。OSの操作も含めてペンタブレットを使って器用に制作を進めていく
こちらはBlenderでの作業画面。仕事の内容によって制作ソフトを使い分けるメンバーも多い
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提供:エプソンダイレクト株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia PC USER 編集部/掲載内容有効期限:2018年9月17日