進化を続ける低価格8型Windowsタブレット 2万円台の「WN803」はどこまで使えるか(2/3 ページ)

» 2018年09月28日 11時49分 公開
[石川ひさよしITmedia]

Windowsタブレットがベストなシーンは?

 ここからは、まだAtom搭載Windowsタブレットを使っていない方に、どのような製品でどのように活用すればよいのか紹介・提案していきたい。

 ご存じの通り、タブレット全般ではAndroidやiOSを搭載したスマートフォンの延長上としての製品と、Windowsを搭載したPCの延長上にある製品の2つがある。熾烈な争いというよりは、Android・iOSが優勢だが、AndroidやiOS搭載デバイスが大型化するなかで8型前後のタブレットは苦戦しつつある状況ともいえる。ただ、そこを逆手にAndroidやiOSならスマホで十分、タブレットを選ぶならWindowsを選ぶ、というの考え方もアリだろう。

 バッサリ分ければ、Android・iOSはホーム&エンターテインメント寄り、Windowsはビジネス寄りの要素が強い。タブレットでWebサイトを見るならどちらでもそこまで大きく変わらない。しかし、メディアプレーヤーとして使いつつも、同時に仕事のサブ機として使いたいならWindowsタブレットの方がオススメだ。昨今、AndroidやiOS端末でもビジネスアプリが充実してきており、どこかのタイミングで入れ替わる可能性も考えられるが、今はまだWindows端末の方がよい。

 ビジネスでは各オフィススイートのファイル形式を扱うことが多く、それらのファイルを正しいレイアウトで、正しいデータでチェック、修正できる点は大きい。そもそもオフィススイート自体がまずWindows向けに開発されるからだ。Android・iOSにもオフィススイートのビュワーが提供されているが、閲覧はよいとしても修正はそこまでしっかりと対応できているわけではないのでなおさらだ。

 他にも、ビジネスでビデオ会議をする際、SkypeのようにどのOSでもカバーされているアプリならよいのだが、なかにはWindows向けのみの特殊なアプリを要求するものもある。こちらに選択権はない。相手にあわせるとなると、必然的にWindows機が求められるわけである。

 Windowsタブレットは、ざっくり8型以下と10型以上に分けることができる。8型以下は本製品と同じようにAtomを搭載したモデルが中心で、10型以上になるとAtom機もあるが、Core mやCore iを搭載したややハイエンド志向の製品になる。

 AtomとCore m・Core iの違いは主にパフォーマンスと使い方になるだろう。本製品を含むAtom搭載タブレットは、消費電力が小さい分、性能ではCore mやCore iに及ばないので、閲覧用途が大きな割合を占める。Webサイトを見る、メールやビジネス文書を確認するといった用途だ。

Windows Experience Indexのスコアはこの通り

 画面サイズ的にも、8型クラスは閲覧用途が中心の方がよい。大規模な表計算データの閲覧もタッチ&ジェスチャー操作でスクロール・拡大縮小すればストレスなくできる。一方、10型クラスは画面サイズが大きく、解像度も高い傾向にあるので、一画面に表示できる情報量が多くデータ入力が快適という利点がある。

 こうした理由から、CPUがAtomである点と8型&1280×800ピクセルという画面サイズの本機は、閲覧が主体で、ちょっとしたビジネス文書の作成や修正もする、という使い方になるだろう。つまり、メインPCが有る方の、サブ機としての位置付けにぴったりだ。サブ機としてならば、WN803は価格も手ごろで軽量・小型、Officeも使える。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

最新トピックスPR

過去記事カレンダー