新しい「MacBook Air」と「iPad Pro」に触れて感じた“違い”本田雅一のクロスオーバーデジタル(3/3 ページ)

» 2018年10月31日 16時00分 公開
[本田雅一ITmedia]
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「さらにその先」の違い

 恐らく筆者が今回発表された中から1つ製品を選ぶとしたら、MacBook Airをチョイスするだろう。メモリを16GBに増やした上で、フラッシュストレージは512GBを積む(この構成で税別20万800円)。このようなコンピュータで、過去20年以上も仕事をしてきたため、そのスタイルを変えるよりも維持していく方が楽だからだ。

 新しいMacBook Airは搭載するプロセッサの能力にこそ制約はあるものの、薄型化、小型化されたボディーは可搬性に優れている。動画編集やゲームなどをノート型パソコンでほとんど行わない身としては、そこに大きな不満はない。

 Windows搭載機ならば、同一価格帯でより高速な4コアのCoreプロセッサを搭載した製品が入手できることは間違いないだろう。しかし、よく調整されたディスプレイや本体の質感、トラックパッドのフィーリング、あるいはOS部分にまで言及するならば、フォント(文字)のレンダリング品質や字詰めも含めたレイアウトの美しさといった部分も含めたトータルで考えたとき、筆者の用途には向いていると思うからだ。

 実際に製品に触れて、価格なりの高い品質感があることは確認している。一方で(パソコンにとっては最も大きな価値を占める)プロセッサ能力から比して、高価に感じられることは否めないが、体験の質全体を評価するならば、決してオーバープライスだとは思わない。

 しかし、Apple Pencilの活用やARアプリ、あるいはWi-Fi + Cellularモデルを使ったシームレスな通信環境の構築なども見据えるならば、iPad Proにより大きな可能性を感じることも確かだ。

 iPad Proの方が、よりクラウド型サービスに依存した使い方をする……と仮定して、12.9型モデルでストレージに256GBを選ぶなら、Apple Pencil、Smart Keyboard Folioを組み合わせた価格は、MacBook Airを前記の筆者が希望する構成にした場合に近くなる(税別18万3100円)。

 MacBook Airで得られる価値や体験はおおよそ予想がつくが、iPad Proで得られるだろう体験には、未知の領域がある。iPad Proの基本はタブレットであり、またApple Pencilを用いて実現される機能にこそ価値がある。となれば、選び方は簡単そうだが、「さらにその先」を考えたとき、「パソコン派」にとっても大いに気になる製品になってきた。

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