それでは、いつものようにまとめていきましょう。
気に入った点
難点になり得る点
気に入った点
難点になり得る点
気に入った点
難点になり得る点
気に入った点
難点になり得る点
……といったところでしょうか。
ここまで、右往左往しながら見てきましたが、各機種それぞれに、細かい問題もあれば、満足しづらい残念な点もありました。Cintiq 16は「色転びとコントラスト比の問題さえなければ……」ですし、XP-Penの2機種は「ディスプレイが調整されてさえいれば……」、Kamvas Pro 13は「ジッターさえなければ……」です。
とはいえ、どの機種も、多少のことは許せてしまう魅力的な値付けになっているのも確かです。自分は21型の液晶タブレットが40万円近くしていた時代を見ているのでなおさらそう思います。今回見た機種は、弱点を把握して意識しながら使ったり対処できるならば、どれを買っても悪くないと思えました。
Cintiq 16については、この価格に飛び込んでくるとは思っていなかったので本当に驚きでした。依然として他社より高価とはいえ、キーデバイスに上位機と共通のものを使用しつつ、このサイズのCintiqとしては少し前の感覚ではありえない、買いやすい価格を実現しています。正直かなり強いと思います。これまで、超低価格の液晶タブレットとCintiq ProやMobileStudio Proなどの高級機が離れたところで勝手にやっていて、低価格帯に基準といえる製品がなかった所に、新たに基準が立てられたように見えます。
XP-PenやHUIONの製品については、惜しい点が幾つかあるものの、描く行為としては驚くほど「普通に」こなせるようになっていると感じました。高級機や性能の基準になるような製品を作るのも大事な役割ですが、低価格機で間口を広げるのもまた、大事な役割です。
ついに、カジュアルに描きたい人や予算が少ない人も、ペンタブレットをすっ飛ばして液晶タブレットから入れるときが来てしまいました。「昔の人は画面がない板でデジ絵を描いていた……? えー? どうやるんですか?」……そんな時代が意外とすんなり来るかもしれませんね。
※記事初出時、一部の製品名に誤りがありました。おわびして訂正します(2023年10月7日午後3時10分)。
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