3月27日、「MacBook Air(2020)」が発売される。税別の直販価格は10万4800円(学生/教職員向け販売では9万3800円)からで、先代の「MacBook Air(Mid 2019)」よりも少し手頃になっている。
新しいMacBook Airについて、気になる点はいろいろある。そこで、店頭販売の上位構成(Core i5モデル)を数回に分けてレビューすることにした。
今回は、このMacBook Airが搭載するCPUの“型番”について触れてみたい。
多くのPCメーカーはカタログやWebサイトに搭載するCPUの形式を明記している。しかし、AppleはCPUの詳細な型番(形式)を明らかにしない傾向にある。今回の新しいMacBook Airも、その点でご多分に漏れていない。
一応、WebサイトなどにはCPUが「1.1GHzクアッドコアIntel Core i5(Turbo Boost使用時最大3.5GHz)、6MB L3キャッシュ」、グラフィックス(GPU)が「Intel Iris Plus Graphics」と書かれている。そのため、搭載されているCPUが開発コード名「Ice Lake」の第10世代Coreプロセッサであることは推察できる。
しかし、筆者は具体的な“型番”を思い起こせなかった。Intelが公表しているIce Lakeのラインアップに、1.1G〜3.5GHzで稼働する仕様のものが存在しないからだ。
これは“未知”のIce Lakeではないか――そう考えた筆者は、手にしたMacBook AirでまずCPUの型番を調べることにした。
あまり需要はないかもしれないが、macOSでは、以下の手順でCPUの型番を調べられる。
すると「Core i5-1030NG7」という型番を返してきた。未知のCPUである。
しかし、Intelのデータベースを細かく探すと、このCore i5-1030NG7なるCPUの情報もしっかりと収録されている。
このCPUは紛れもなくIce Lakeの第10世代Coreプロセッサの一員。そして、発売済み……なのだが、Intelのロードマップには記載されていないという。Apple向けに特別に作られたか、Appleが他のPCメーカーに先行して導入したCPUである可能性がある。
Core i5-1030NG7の仕様を簡単にまとめると以下の通りとなる。
超省電力プロセッサ(Yプロセッサ)としてラインアップされている「Core i5-1030G7」をベースに、TDPを10Wに固定し、最低動作クロックを1.1GHzに引き上げるなどカスタマイズを施したものが、Core i5-1030NG7であると思われる。
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