シャープは8月3日から、スマートオフィスサービス「COCORO OFFICE(ココロオフィス)」を提供する。同社の「AIoTプラットフォーム」を活用し、テレワークや業務効率化を支援する機器やサービスを一括で提供できることが特徴で、同社や販売代理店を通して販売される。同サービスに対応する機器は、複合機とNASを皮切りに各種取りそろえられる予定だ。
COCORO OFFICEは、対応機器の導入と同時に契約することで利用できる。
サービスを契約すると、企業とユーザーに「COCORO OFFICE ID」のライセンスが与えられる。現時点では、対応機器を1台導入すると企業IDが1つ、ユーザーIDが5つ付与される。このライセンスの有効期限は5年間だ。
ユーザーIDを追加するための有償ライセンスの販売は、9月から開始する予定となっている。有償ライセンスは複合機用の「パターンA」とNAS用の「パターンB」が用意されており、パターンAでは受けられるサービスに一部制限がある。両パターン共に1つ購入するとユーザーIDを5つ追加可能で、料金はオープン設定となっている。
IDを付与されたユーザーは、ユーザー向けのポータルアプリ(Windows/Android/iOS)から機器やサービスを一元管理できる。このIDはユーザー間のコミュニケーションサービスにも利用可能だ。
機器やサービスにトラブルが発生した場合は、ポータルアプリ経由で問い合わせると、シャープが設置する「COCORO OFFICEサポートセンター」が一括して対応する。そのため、企業の情報システム(IT)部門が人手不足でも、トラブルへの対応が迅速になるという。
サービスのライセンス料金は、機器などの利用(リース)料金と一括して支払う。そのため、経理(支払い管理)部門の負荷も軽減できるという。
COCORO OFFICEを契約すると、以下のサービスが自動的に付帯する。
(※1)複合機のみ付帯
(※2)NASのみ付帯
(※3)NASは標準付帯。複合機は有償オプションとして利用可能
また、以下のサービスを有償オプションとして利用できる。
COCORO OFFICE対応機器として8月3日に発売されるのは、複合機が1機種と、NASが2機種。スマホ、PC、タブレット、電子黒板、空気清浄機など、シャープと関連会社が販売しているその他の機器も順次、対応機器として順次登場する予定だ。
COCORO OFFICE対応フルカラー複合機「BP-30C25」は、上位機種並みのネットワーク機能を備えつつも、印刷性能をエントリー機並みとしたことで導入費用を抑制したモデルだ。価格はオープン設定となっている。
BP-30C25は、後述するNASと組み合わせることで受信したFAXのデータを自動仕分けし、スマホに受信を通知する機能に対応している。受信したFAXはアプリ上から確認できるので、テレワーク中でもFAXを見逃さずに済むという。
2020年秋には、受信したFAXの社外への通知と確認を複合機単体で行う機能や、受信したFAXに対して社外から返信する機能が実装される予定だ。
COCORO OFFICE対応NASは、4TB(1TB×4)の「BP-X1ST04」と、8TB(2TB×4)の「BP-X1ST08」の2モデルを用意する。いずれも価格はオープン設定だ。
シャープが独自開発した「高速全文ファイル検索機能」を搭載しており、NASに格納したファイルを同社のAI(人工知能)が自動的に分類することでファイル検索を高速化しているという。COCORO OFFICEを介して、外部からNAS内のファイルを検索/取得する機能も備えている。
LANポートは10GBASE-T対応のものを1つ、1000BASE-T対応のものを2つ(計3基)を搭載している。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.