コクヨは7月1日、カメラ、マイクなどを統合した会議用ディスプレイ「MAXHUB(マックスハブ) V5 Transcend」を取り扱うことを発表した。65型モデルは7月9日から、86型モデルは8月2日から受注を開始する。販売価格はオープン設定となっており、原則として同社の営業担当からの見積もりによって決定する。
なお、MAXHUB V5 TranscendはMAYA SYSTEMが輸入元となり、コクヨが実際の販売を担当するという座組みとなっている。
新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、多くの企業がテレワークを導入し、Web会議も当たり前のように行われるようになった。しかし、Web会議が普及するにつれて、Web会議に“追われる”人が増えてしまい、意思疎通においてむしろ“ストレス”を抱えるケースも発生するようになった。
そこでコクヨは、企業におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)の加速を手助けする新たな会議ソリューションの1つとして、相互コミュニケーションに焦点を当てたMAXHUB V5 Transcendの販売を決めたという。
先述の通り、MAXHUB V5 Transcendには65型モデルと86型モデルがあるが、本体サイズ、重量や消費電力以外の基本的な仕様は共通だ。
本体にはPCを内蔵しており、別途PCを用意しなくても単体で「ホワイトボード」「プレゼンテーション」「Web会議」をこなせるようになっている。
CPUはIntelの「Core i5-8500」(3GHz〜4.1GHz、6コア6スレッド)を搭載し、メインメモリは8GBを備える。ストレージは128GBのSSDを搭載している。
OSは「Windows 10 Enterprise LTSC」をプリインストールする。起動時は専用のホーム画面が表示されるようになっており、やりたいことを迷わず選べるように工夫も凝らされている。
ディスプレイは4K(3840×2160ピクセル)で、最大20点のマルチタッチに対応している。タッチセンサーは静電容量式で、スマートフォンやタブレットと操作感に大きな違いはない。本体には電源不要のタッチペンが2本付属する。
ディスプレイの上部には、約4800万画素のフリップオーバーカメラが付いている。Web会議アプリなど、カメラを使うアプリを利用する際にのみ表に出てくる構造だ。4K撮影にも対応しているので、Web会議中に会議室の様子をクッキリと映し出せる。
アレイ(指向性)マイクも画面上部にある。8m先の音声も拾える設計で、広い会議室での利用にも適している。
ディスプレイ部のポート類は、HDMI入力端子、USB 2.0 Type-A端子、USB Type-C端子とオーディオ出力端子を備える。PC部のポート類は、HDMI出力端子、USB 3.0 Type-A端子×3、マイク入力端子と有線LAN端子を備える。無線通信は、Wi-Fi 5(IEEE 802.11ac)とBluetooth 4.2に対応する。
自身がWi-Fiアクセスポイントとなる「ホットスポット」機能も備えており、付属のワイヤレスドングル(USB Type-A接続)を使えば、Windows PC/Macとつなぐだけで画面共有を行える。専用アプリ「MAXHUB Share」をインストールしたWindows PC/Mac、Android端末、iPhoneやiPadからも画面を共有可能だ(合計で6画面まで共有可能)。
ホーム画面からアクセスできる「ホワイトボード」アプリは、指や専用ペンで直接書き込める。デジタルならではの要素として、書き込んだ内容の拡大/縮小/コピー、写真や動画の挿入、書き込んだ内容の保存にも対応する。データの保存は、PDFやJPEGの他、専用形式で行える。専用形式で保存すれば、アプリを閉じた所から作業を再開することも可能だ。
ホワイトボードアプリでは、スマホやタブレットから画像を転送したり、メモ(デジタル付箋)を貼り付けたりすることもできる。ホットスポット機能を使って、スマホやタブレットにホワイトボードの内容を転送する機能も備えている。
Web会議は「Zoom」「Microsoft Teams」「Google Meet」など、任意のアプリを設定できる。カメラは発言者のトラッキングに対応しており、発話している人にズームアップすることも可能だ。
MAXHUBのホワイトボードに表示している内容は、Web会議に参加している全員と共有できる。先述のメモ機能も参加者全員が利用できるので、よりスムーズなコミュニケーションも図れるという。
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