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ワコムの最新液晶ペンタブ「Cintiq 27QHD」を漫画家が使う大きいことはいいことなのか!?(1/4 ページ)

ワコムから登場した液晶ペンタブレットの新たなフラッグシップモデル「Cintiq 27QHD」を現役漫画家が最速レビュー!

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著者紹介:山田胡瓜

月刊アフタヌーンの漫画新人賞「アフタヌーン四季賞2012年・冬」で四季大賞を受賞。PC USERでIT系漫画「バイナリ畑でつかまえて」を連載しつつ、ペンタブレットの製品レビュー執筆者としてもしばしば出没する。Twitterは@kyuukanba


 ワコムが液晶ペンタブレット「Cintiq」シリーズの新製品として発表した「Cintiq 27QHD」「Cintiq 27QHD touch」は、シリーズ最大となる27型QHD(2560×1440ピクセル)液晶を採用した大画面モデルだ。全面ガラススクリーンのボディや着脱式ファンクションキーの採用など、新たなデザイン・操作性も取り入れている。

27型の大画面液晶ペンタブレット「Cintiq 27QHD」

 今回筆者は、タッチ操作に対応しないCintiq 27QHDを試用する機会に恵まれた。「Cintiq 13HD」を使って普段から漫画やイラストを制作している立場から、同製品をレビューしていく。

本体サイズは24HDから据え置きで大画面化を実現!

 新製品は、これまでCintiqのフラッグシップだった「Cintiq 24HD」「Cintiq 24HD touch」よりも大画面化しつつ、本体サイズはほぼ据え置いたのが注目点の1つだ。

27型のディスプレイはまさに「キャンバス」というべき広さ

 画面サイズは24HDが518.4×324ミリなのに対し27QHDは596.7×335.6ミリと、横幅が8センチ、縦幅が1センチほど大きくなっている。一方で、ボディサイズは770(幅)×465(奥行き)×54.5(高さ)ミリと、24HDから幅や奥行きが数ミリ大きくなっただけ。高さに関しては約1センチほど減っているが、これは24HDのような大がかりなスタンド機構が別売りになったためでもある。

 本体重量は約9キロ。筆者は1人で設置を行ったが、「男性ならそれほど苦労しないだろう」という印象だ。スタンドが重かった24HDに比べれば、扱いやすいといえる。ただ、本体が大きい分、設置には十分なスペースが必要だ。

 ボディは横から見ると楔型になっていて、普通に置くと5度の傾斜がつく。本体裏面に内蔵されているバースタンドを立てると20度の傾斜がつく。ポジションの変更は、本体を持ち上げながら行うなどの手間がかかるため、頻繁に行うことは難しい。

5度のポジション

20度のポジション

 設置を終えての第一印象は、とにかく「デカい」ということだ。これだけの大画面ならA3の原稿用紙に描いた漫画も原寸大で表示できる。とはいえ、この点は縦幅が1センチ短いだけの24HDとあまり変わらない。むしろ、ナビゲーターパレットとキャンバスを左右に並べるような、画面を横に広く使うシーンで大画面化のメリットが際立つだろう。ちなみに、液晶はノングレアタイプで、Adobe RGBカバー率97%と比較的広色域となっている。

これだけディスプレイが大きいと、ナビゲーターパレットとキャンバスを並べて作業するのも簡単だ

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