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「Apple TV」で生活はこう変わる――YouTubeが大好きな主婦の場合我が家の「Apple TV」活用レビュー(4)

Apple製品を初めて使うAndroidユーザーにも好評……?

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 我が家の「Apple TV」活用レビュー。最終回となる今回は、「Android端末を持つ姉がApple TVを使うとどうなるか?」です。Apple製品同士のシームレスな連係が強みのApple TVですが、Androidユーザーが使っても十分に機能を活用できるのでしょうか?

Apple製品を一切使ったことのない人がApple TVを使うとどうなる?

 ただいま里帰り出産中の姉は、2年半ほど前に「ARROWS ef FJL21」でスマホデビューしたAndroidユーザー。電源が勝手に落ちたりフリーズしたりと問題が多かったため、最近格安スマホの「Nexus 5」へ乗り換えました。

 そんな彼女の趣味は、子どもが寝ているわずかな休憩時間に、スマホのYouTubeアプリでアーティストのMVやライブ映像を見ること。

 そこで「テレビなら大画面で見られるよ」とApple TV版YouTubeを勧めてみました。Siri Remoteのタッチパッド操作に最初はとまどったものの、すぐに慣れてアプリを起動できたようです。

第4世代のリモコン「Siri Remote」では、Touchサーフェスと呼ばれるタッチパッドで操作ができる

 動画検索はソフトウェアキーボードを使い入力します。リモコンで一文字ずつ入力する必要がありますが、数文字で検索候補のワードが出てきます。なお最新バージョンの「tvOS 9.1」では、iOS向けアプリ「Remote」に対応し、iPhoneやiPadのソフトウェアキーボードで文字入力が可能になっています。

ちなみにSiriで音声検索しようとすると「ここではそのお手伝いはできません」と表示される(tvOS 9.0.1の場合)

 さっそくビデオを再生して姉が一番驚いていたのは、「映像がキレイ!」ということ。特に海外アーティストのMVはフルHD画質でアップロードされたものが多く、自宅の32型液晶テレビでも視聴に十分耐えうる画質です。

 Siri Remoteでの操作がスムーズなのも好印象だった様子。例えば、Touchサーフェスの右端をクリックすると「10秒先に早送り」、左端だと「10秒前に早戻し」します。指を大きな動きで左右にスワイプすると、範囲広く再生時間を変更でき、小さくスワイプすると、細かな時間単位で動かせます。その間はサムネイルが表示されるので、見たいシーンをすぐに探しだすことができます。

個人的にありがたかったのは、Touchサーフェス右端を長押しで広告をジャンプできる点。姉もすぐに「へー」とマネして使っていた

 スマホの小さな画面ではシークバーを思うように動かせず、仕方なく見たい場面の少し前から見始めることもありました。しかしTouchサーフェスなら、視聴したいシーンをピンポイントに指定できるため非常に快適です。

Siriを使うにはリモコンのSiriボタンを押しながら話しかける

 さらにSiriを使えば、「30秒スキップ」「5分戻る」など口頭で再生時間を指示することも可能。ただ姉はテレビに話しながら操作することに慣れないのか、リモコンで事足りるためか、ほぼSiriを使うことはなかったようです。

セリフを聞き逃したときは、Siriボタンを押して「今なんて言った?」とたずねると、15秒戻され一時的に字幕が表示される

 大画面でYouTubeビデオを見る楽しさ、Siri Remoteの快適な操作性が体験でき、Apple TVの満足度は高かったようでした。さぞ育児が進まないほどハマったのかと思いきや、「Apple TVだとダラダラ見なくてすむからいいね」と意外な一言。

 「スマホだと延々見続けてしまうけど、Apple TVだとテレビの大画面で見るせいか、動画2、3本で満足しちゃうんだよね。『テレビをダラダラ見続けるのはもったいない』って思うのもある。スマホだと延々見てしまうのに不思議だね」。

 最後には「私も買おうかなー!」と悩んでいましたが、筆者が反対したため購入は先送りに。Android端末だとミラーリングできないし、姉はiTunesやApple Musicも使っていないし、きっと持て余すと思ったのです。「YouTubeをテレビで見るためだけに約2万円はもったいない」と。自分で勧めたくせに、いざ購入の姿勢を見せられるとひるんでしまうこの現象は何なのでしょうか。

 しかし最終的には「お金を貯めて買う」と言っていたので、それだけの価値が彼女にはあったのでしょう。製品をレビューするとき、筆者はつい機能性やコストパフォーマンスばかりを見てしまいがちでした。しかし動作がなめらかで快適であること、Apple製品を使ったことのない人でもすぐに慣れる操作の分かりやすさなど、まさしくユーザー体験を大切にするAppleの哲学がApple TVにも生きていると気付かされたのでした。

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