連載
では実際にNP-LT10を使って、付け合せも一緒に炊き上げるボリュームご飯をお教えします。簡単な下ごしらえだけで調理は炊飯器任せです。メニューの炊き込みを選んで炊飯キーを押せば出来上がり! ワンデッシュで盛り付けて洗い物も簡単に済ませられるようにしました。
お米 3合
鶏モモ肉 1枚
トマト 1/2個
じゃがいも(小) 2個
にんじん(小) 1本
玉ねぎ(小) 1/6個
にんにく 1片
固形コンソメ 1個
塩 小さじ1と1/4
胡椒・オリーブ油適量
イタリアンパセリ 適量
1. 玉ねぎ、にんにくはみじん切り、じゃがいも、にんじんは皮をむき一口大に切る。トマトは種を取り除き粗く刻む。鶏モモ肉は余分な脂を取り除いて一口大に切る。
2. フライパンにオリーブ油適量を熱し、にんにく、玉ねぎをいためる。お米を加え、お米が油が全体に回って透き通ってきたらトマトを加え炊飯器に移す。
3. 炊飯器に水を加え、3の目盛りより気持ち少なめの水加減にする。砕いた固形コンソメ、塩、コショウをふり混ぜておく。
4. フライパンにオリーブ油を熱し軽く塩(分量外)、コショウをした鶏モモ肉、じゃがいも、にんじんをいためる。焼き色がまんべんなく付いたら炊飯器に加える(混ぜ込まずお米の上にのせる)。炊き込みを選択して炊き上げる。
5. 上の具材だけ先に皿に盛りご飯をよく混ぜて盛り付ける。イタリアンパセリを飾り、お好みでマスタードを添えていただく。
一口大の大きめな具でも問題なく仕上がりました。上ぶたのパワー圧力の成果で、にんじんの甘味が引き出されて、じゃがいももホックリとなりました。パワー圧力は音で確認できます。途中で「ゴゴゴゴゴーッ」っと圧力をかけてる音で実感します。
さて、ピラフの肝心なお味ですがとっても大満足! ご飯は甘味が引き出されていて、一粒一粒がしっかりしています。ピラフ用に水加減を少し控えたので、パラパラしていますが、芯がほんのりあってもちもちしたかみ応えのあるご飯になりました。また、軽くおこげができていたのはうれしいポイントです。大きな具材の下でも、お米に均一に火が通る点にもとても驚きました。冷めてもおいしくいただけたので、それも上手に炊けた証しと言えるでしょう。
ディスプレイで次の操作を誘導してくれるので使いやすく、タッチパネルの操作はとても簡単です。我が家では2年ほど前に購入した「極め炊き」シリーズのNP-FT10を使用していますが、NP-FT10はタッチパネル式ではなく、炊飯キーを何度も押して液晶画面を切り替えて表示するタイプなので、操作に慣れていないと使いづらい面もありました。それに比べると、NP-LT10の操作性は驚くほど進化していると感じました。
また、炊飯キーを押すとタッチパネル部分が勝手に消える仕様ですので、見た目にもスッキリしていてデザイン面でも満足です。
NP-LT10は、ご飯が炊き上がるまでの時間が従来のものよりも約5分〜10分長くなります。炊き時間を長くすることが、さらにおいしいご飯に仕上げる秘けつとなっているようです。時間もおいしさの内といったところでしょうか。
また本製品には炊き分け機能が搭載されています。その種類も充実。白米も「しゃっきり」から「もちもち」までの5段階でお好みの固さに仕上げられます。もちろん無洗米、炊き込みご飯、おかゆ、すしめし、おこわまで細かく対応しメニューに合った炊き加減を実現してくれます。
中でも玄米は「玄米活性メニュー」を選ぶと、釜の中で40度という温度を2時間維持する機能が付いていて、ギャバ(※1)の量が元の玄米の1.5倍に増加します。気軽に発芽玄米に近い栄養を引き出すことができます。さらに付属の調理鍋とレシピを使うことで、豆腐、ヨーグルト、温泉卵、ケーキといったメニューも作れてしまう優れもの。炊飯器で簡単に料理の幅を広げることができるのです。
ひと昔前に比べ、炊飯器はかなり進化しました。NP-LT10で炊いたご飯は素直に、土鍋で炊くよりもおいしいと感じました。
ただ、機能を重視していくことで、本体がとても重くなっているように思えます。個人的に炊飯器は人目に付く場所に置きたくない電化製品の1つなので、出し入れに負担がかからない重量であってほしいというのが正直なところです。また、ボディーのカラーバリエーションとして、もう少しカラフルなタイプがあったり、逆に大人っぽく木目などのシックなデザインの物があると女性としてはうれしいですね。
そろそろ新米ができ、お米のおいしい季節がやってきます。買い換えにはいい時期かもしれません。ただNP-LT10の価格は9万7650円と少々値が張りますので、手を伸ばすには思い切りが必要です。それでも購入すれば損はない製品と言えます。機能性、操作性を重視する方にオススメしたい製品です。
フードコーディネーター・料理研究家 宮本千夏(みやもとちなつ)
広告、出版を中心に料理のレシピを制作、提案、スタイリング業で活動中。
写真やイラストも自ら手掛け食とライフスタイルを結び付けた心地よい生活を実践している。
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