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キーボード上に印刷された文字が、スッキリとした欧文フォントで美しく仕上がっているのもいい。
ただし折りたたみ携帯電話のようなラッチレスのヒンジメカは、スッキリとしたデザインには貢献しているが、機能面ではユーザーのメリットに繋がっていないようにも感じる。ラッチレスになったことで、片手でスッと開く液晶パネルを期待したいところだが、本機は手前が軽く、奥が重い重量バランス。さらにバネの力で閉じるようになっているため、片手で本体部を押さえながら液晶パネルを開けなければならない。指が引っかかるようにデザインされているが、開けやすさは今ひとつ。
また、厚めのベースパネルを採用したキーボードは、取り付けを含め非常に高い剛性を持つが、タッチは好みが分かれるところだろう。キーピッチに比してストロークが浅く、底を突く時のショックが指に伝わりやすいタッチのため、比較的軽くタイプする人でも底突き感を強く感じるはずだ。浅いストロークでも、底突き感を軽減しているキーボードは、良い印象を持つ場合が多い。元々の剛性は高いだけに惜しいところだ。
キーボード剛性は非常に高いものの、ストロークが浅めで底突き感の強いタッチのため、好みが分かれるだろう(クリックすると拡大します)
スタイリッシュなトランスポータブルマシンとして
バイオシリーズはオリジナルのソフトウェアが充実しているが、バイオノートZ向けに開発された「パフォーマンスバランサー」という機能はなかなかユニーク。液晶パネルの明るさ、冷却ファンの静かさ、処理速度、スタミナ(バッテリ持続性)の4要素を画面上でバランスさせると、それに応じて本体側の設定項目が書き換えられる。
ソニー製のノートPCは、非常に細かな電源管理設定が行えるが、一方で使いこなすにはそれなりの知識やノウハウが必要となる。しかしパフォーマンスバランサーを用いれば、そうした複雑な設定を意識することなく、理想的な設定を行えるというわけだ。
もっとも、本格的にモバイル用途で利用しようと考えているユーザーは、他の選択肢も含めて検討した方がいいかもしれない。本機はこのクラス最軽量ではあるが、2kg以上ともなると、100g以下の重さの違いよりも、バッグへの収まり具合など携帯しやすさの方が、より重要になってくるからだ。バッテリ部の厚みが39mmある本機は、バッグへの収まりがあまり良くない。
ただ、Pentium M機らしく無線LANを利用しながらでも4時間ほどバッテリを使うことができ、また大容量バッテリも用意されているなど、長時間のバッテリ駆動には不足ない。毎日持ち歩き、社内、家庭内、ホットスポットなどあらゆる場所で使用する本格モバイルノートPCとしてではなく、家庭内もしくは社内を移動しながらバッテリ駆動で使うユーザーに勧めたい。
参考ベンチマーク値
「PCMark2002Pro」と「3DMark2001SE」のペンチマークテスト結果
[本田雅一, ITmedia]
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