> ニュース 2003年6月11日 11:00 PM 更新

普及サイズだから“着せ替え”も――アイ・オー、5万円台の17インチ液晶


 アイ・オー・データ機器は、ユーザーの好みに合わせてフレーム部分のカラーリングを変更できる“着せ替え・液晶ディスプレイ”2シリーズ「LCD-AD172」「同152」を発表した。それぞれ本体色は、ブラックとホワイトから選べる。

 価格は17インチ液晶パネルを搭載した「LCD-AD172CWH (ホワイト)」「LCD-AD172CBK (ブラック)」が5万9000円、15インチ液晶の「LCD-AD152CWH (ホワイト)」「LCD-AD152CBK (ブラック)」が4万2800円。全機種ともに6月下旬から発売する。


“着せ替え・液晶ディスプレイ”「LCD-AD172」「同152」シリーズ

 今回の新製品は、同社が「従来の単なる狭額縁から脱却、コンシューマーをターゲットにしたデザインにした」と語るように、一般ユーザーへ急速に普及し始めている液晶ディスプレイ分野に合わせて、デザイン、機能、価格の点で本格的なコンシューマー仕様に仕上げているのが特徴だ。

 その中でも同社が特に“売り”にしているのが、「着せ替え」システム。液晶画面周囲のフレーム部分が磁石によって固定されており、ユーザーが簡単に着脱できるようになっている。「マグネット式で着脱可能なカラーフレームの採用は業界初」(同社)

 カラーフレームは3種類が標準で添付されており、ホワイトモデルが「パールホワイト/シルバー/ロイヤルブルー」、ブラックモデルが「ブラックメタリック/ガンメタリック/レッド」と、本体のベース色によってフレーム色の種類が異なる。


カラーフレームは3種類が標準添付

 本体のデザインも四隅のアールを強くした柔らかなシルエットを採用。台座部も四つのネジで簡単に外れるようにして、アームなどVESA固定器具を取り付けたときのデザイン性を改善している。

“新スタンダード”の17インチは、基本性能を大幅に強化

 液晶パネルのコストダウンなどによって、従来15インチどまりだった5万〜7万円の普及価格帯で購入できるサイズが17インチへとサイズアップしている。PCメーカー各社のデスクトップPC夏モデルを見ても、17インチ液晶ディスプレイとのセットモデルの比率が高まっている。

 今回の新製品でも、メイン商品に位置付けられた17インチのLCD-AD172シリーズで、基本性能を大幅に強化。液晶パネルに広視野角で色度変位の低い「Super-IPS方式」を採用したほか、色再現の国際規格「sRGB」に対応し、カラーマッチング機能を備えた。15インチのLCD-AD152シリーズは、従来製品と同じ液晶パネル(ADI製)を使用している。

 LCD-AD172シリーズの画質調整機能で注目したいのは、PC側から各種設定が可能な「ディスプレイマネージャー」だ。通常、OSD (On Screen Display) で行う画質調整を、Windowsアプリケーションから行える。画質の設定項目は、輝度/コントラスト/色温度/スムージング/画面サイズ(クロック)/画面の微調整(フェーズ)/画面の位置など。


PC上で画質調整が行える「ディスプレイマネージャー」

 また、使用するアプリケーションごとに自動で画質をリアルタイムに変更する機能も装備した。「例えば、DVD閲覧ソフトがアクティブになったら最大輝度に自動で変更されたり、画像閲覧/加工ソフトならsRGBモードに、メールソフトなどは輝度を押さえたECOモードにと、使用するアプリケーションごとに、最適な画質で液晶ディスプレイを使用できる」(同社)。


使用するアプリケーションごとに自動で画質を調整

 主な仕様は以下の通り。

製品シリーズLCD-AD172シリーズLCD-AD152シリーズ
液晶パネル17インチTFT液晶(日立製Super-IPS)15インチTFT液晶(ADI製)
最大解像度SXGA(1280×1024ピクセル)XGA(1024×768ピクセル)
表示色1677万色
視野角上下左右それぞれ85度上70度、下左右それぞれ80度
チルト角上20度、下5度
最大輝度230カンデラ/平方メートル300カンデラ/平方メートル
コントラスト400対1450対1
応答速度40ミリ秒25ミリ秒
インタフェースアナログRGB、デジタル(DVI-D)
サイズ(幅×奥行き×高さ)388×202×395ミリ342×171.5×321.7ミリ
重さ5.2キロ3.6キロ

 発表会では、同社の液晶ディスプレイのロードマップも示された。それによると、今年第3四半期にコンシューマー向けの19インチ液晶ディスプレイをリリースするほか、19インチ以上のモデルにも“着せ替え”コンセプトを展開していくという。

 また、マルチメディア対応としてTVチューナー内蔵モデルの発売も予定しているという。これは、単にTVチューナーユニットを搭載するのではなく、TVの高速動画に対応できるだけの高速応答性を可能にする新技術「FFD(Feed Forward Driving)技術」が採用される。

 「通常、カタログスペックで16ミリ秒などの高速応答速度のパネルでも、実際には黒から白もしくは白から黒といった単純な液晶の動きの数値を表している。これらの多くは、電圧のかかる量が少ない中間色になると、応答速度が2倍になってしまう欠点があった。FFDはこれを解消するために、前の画像(フレーム)状態と現時点とを比較して、もし色の変化が少ない(中間色の)場合には電圧を多くかけることで、中間色でも高速な応答速度を得られる技術。このような完全に動画に対応できる技術で、マルチメディア対応製品を市場に投入していく」(同社)。

関連リンク
▼ アイ・オー・データ機器

[西坂真人, ITmedia ]

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