5種類のすべてのレコーダブルDVDメディアに対応する“DVD Multiプラスドライブ”のリテール版がアイ・オー・データ機器から登場する。多彩なメディア対応に加え、書き込み速度も高水準で、難解なレコーダブルDVDドライブ選びに終止符を打てる製品だ。
アイ・オー・データ機器から登場する「DVR-ABH4」は、リテールパッケージとして登場する世界初のDVD Multiプラスドライブ。従来のDVD Multiドライブに加えて、DVD+RW、DVD+Rの“+”メディアにも対応。すべてのレコーダブルDVDメディアに対応したことが特徴だ。
リテール発売される最初のDVD Multiプラスドライブ「DVR-ABH4」 本製品に採用されているドライブは、日立エルジーデータストレージ(日立LG)の「GSA-4040B」。世界初のDVD Multiプラスドライブとして、この春話題になった製品だ(記事参照)。世界初のDVD Multiドライブを登場させたのは同社だったが、このドライブによって、DVD Multiプラスドライブでも同社が世界初の栄冠を勝ち取ることになった。 本製品で注目したいのは、対応メディアが多いだけではなく、書き込み性能も高水準にあることだ。スペックで見れば、DVD-R、DVD+Rは最大4倍速、DVD-RWが最大2倍速、DVD+RWが最大2.4倍速、DVD-RAMが最大3倍速。つまり、DVD+RWを除けば現行の規格上、最高の書き込み速度になっており、DVD-RAMの3倍速書き込みサポートは世界初だ。 GSA-4040Bの前モデルであるDVD Multiドライブ「GMA-4020B」は、アイ・オー・データ機器でも「DVH-ABH2」で採用していたが、発表時期と製品出荷時期のズレから、書き込み速度が控えめということになってしまい、「多機能だが書き込み速度が……」という評価につながってしまっていた。その点、本製品は書き込み速度も高水準にあり、少なくともスペック上は現時点で非の打ち所がない製品となっている。 なおGMA-4020B同様、本製品もDVD-RAMのカートリッジには対応しない。この点には賛否両論あるだろうが、メディアの低価格化に伴ない、DVD-RAMでもカートリッジレスメディアが主流になりつつある。もちろん、価格的にも優位だ。加えて現在発売されているカートリッジメディアのほとんどはメディアを取り出せるタイプで、カートリッジメディア非対応は大きな欠点とは言えなくなりつつあるのが実情だ(もちろん、筆者も本当の意味でフロッピーライクにラフに扱えるカートリッジメディアの魅力を否定するわけではないが)。 内蔵タイプのためデザイン的な特徴はないが、奥行きが184ミリと短めな点は注目だ。トレンドにもなっているキューブPCなどでは、この奥行きのわずかな違いが配線の取回しに大きな影響を与えるし、どんなPCに組み込むとしても奥行きが短いに越したことはない。ちなみにDVDデュアルドライブであるパイオニアの「DVR-A06J」が198ミリ、ソニーの「DRU-510A」が192ミリだ。
レコーダブルDVDドライブでもっとも多く利用されるのが安価なライトワンスメディア。ここではパイオニアのDVR-A06J、ソニーのDRU-510Aの2台とライトワンスメディアに対する書き込み速度を比較してみた。 書き込みは付属の「B's Recorder GOLD5」で行い、DVD-Rメディアには日立マクセル(Maxell)製の4倍/等倍速対応を使った。また、DVD+Rメディアにはリコー製の4倍速/2.4倍速対応メディアを用いている。書き込んだファイルサイズはおおむねメディア一杯となる4Gバイト(エクスプローラ上での表示は4,295,381,572Byte)だ。
ライトワンスDVDメディア書き込み時間の比較 書き込みは“書き込み後ベリファイ”で行い、メディアへ書き込みプロセスとベリファイを分離して所要時間をそれぞれ計測している。書き込みプロセスの部分はどのドライブもスペック上の最大書き込み速度が同じと言うこともあり、大きな差異はない。 注目すべきはベリファイに要している時間だ。DVR-ABH4はこの部分が短く、トータルでの所要時間は4種類すべてのメディアに対して最速で完了している。
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