> ニュース 2003年8月6日 10:51 AM 更新
IDG

「ジョブズは20年間、CPUの選択を誤ってきた」とIntel CTO

Intelの副社長兼CTOがAppleとIntelのビジネスを比較するとともに、AppleのCPU選択に注文をつけた。

 Intelの上級副社長兼最高技術責任者(CTO)であるパット・ゲルシンガー氏は、(驚くべきことではないが)発売間近となったPower Mac G5ラインに使われるCPUにはIBMのCPUではなく、Intel製を使うべきだったと述べた。

 「スティーブ・ジョブズ氏はこの20年間、間違ったCPUを選択し続けてきた。そして、間違った判断をさらに2、3年ほど長引かせてしまう決定をしてしまった」とゲルシンガー氏はEdmonton Journal誌のインタビューの中で語った。「スティーブは非論理的な人間ではないが、情熱的で頑固でもある」

 しかし、ゲルシンガー氏はIBMのチップを選択したことは「会社にとってもユーザーにとっても不幸な方針だ」とEdmonton Journal誌に述べ、Intel製チップを使えばAppleは「より多くのアプリケーションへの道が開かれ、製品の範囲も広がる」と主張した。同氏は自社のCentrinoモバイル製品は「すごくいい」と述べた。

 「(IBMのプロセッサが)AppleやAppleの顧客にとってよい選択とは思えないが、同時にAppleはうまく復活を遂げている。だから、彼らのやっていることやこれまでの意思決定のすべてがダメだというわけではない」とゲルシンガー氏。

 Appleの垂直的市場とIntelの水平的市場を比較してどう考えるかという質問にゲンルシンガー氏は、どちらが正しいとか間違っているというのではないが、Intelは「水平的産業の中に特別に革新的なパワー」を見出していると述べた。

 「現時点でAppleは3%の市場シェアであり、Appleがハードウェアやソフトウェアをコントロールしている限り、革新的ではいられないと言われている」とゲルシンガー氏。「われわれの水平的市場では、どの階層においてでも誰もが独立して活動し、独自に革新的なことを行うことができる。この2つのモデルを比較してその結果をみれば、たいていの場合、水平的モデルが勝つ。それがわれわれの使命であり、われわれの産業の姿なのだ」と同氏。

[Dennis Sellers , IDG Japan]

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