デジカメダイレクトプリントの業界標準規格「PictBridge」対応プリンタの実力は?――キヤノン PIXUS 455i(2/3)
従来のデジカメダイレクトプリントは、各社がそれぞれ独自の規格で行っていた。このため対応する機器同士でしかダイレクトプリントは行えず、例えばデジカメを他社製品に買い替えると、ダイレクトプリントができなくなってしまうことがあった。 このような問題を解決するためにCIPA(カメラ映像機器工業会)が策定したのが、デジカメダイレクトプリントの業界標準規格「PictBridge」。同規格に対応した製品であれば、ダイレクトプリントの互換性を気にせずに用途や目的、予算に合った製品を選択できる。まだまだ対応製品は少ないが、今後この規格が普及すれば、プリンタやデジカメを買い替える際の選択肢は、今よりも格段に広がるだろう。
PictBridgeのロゴ。今後はこのロゴを目印にしてデジカメやプリンタを選択すれば、ダイレクトプリントの互換性を気にせずに製品を購入できるようになるはずだ
パソコンとのインタフェースはUSB 1.1。その他にデジカメダイレクトプリント用のUSBポートが1基用意されている。PictBridgeのロゴマークに注目 本製品、および本製品と同時に発表されたメディアカードスロット搭載プリンタ「PIXUS 475PD」は、PictBridgeと従来からあるキヤノンの独自規格「Bubbie Jet Direct」に対応しており、どちらに対応したデジカメ(またはDVカメラ)からも出力可能になっている。
今回は、本原稿執筆時点でたまたま試用できたキヤノンのPictBridge対応デジタルビデオカメラ「FV M1」を使って、PictBridgeの操作性と画質をチェックしてみた。
FV M1の場合は、写真に示した小さなボタンでほぼ全てのプリント操作を行う まず、静止画を撮影したSDカードをDVカメラに差し、DVカメラをプリンタに接続。DVカメラを再生モードにするとプリンタとの接続が開始され、PictBridgeでの接続が自動的に確立される。DVカメラのモニタを見ながら印刷したい画像を選択し、印刷設定画面に移動。ここで用紙サイズ、用紙タイプ、フチあり/フチなしなどを設定してプリントボタンを押すと、画像の転送と印刷が開始される。
ダイレクトプリントの操作画面。設定を適宜変更し、プリントボタンを押すだけで印刷が開始される 200万画素の静止画をハガキサイズ紙にフチなしプリントする時間は、プリント開始から終了までで約2分。パソコンから出力する場合と同等レベルのスピードだ。設定は電源を切るまで保持されるので、2枚目以降は画像を選択してプリントボタンを押すだけだ。同じ画像を複数枚印刷することもできる。写真をトリミングして出力するのも、ボタン操作で簡単に行えた。
カメラ上でトリミングを設定することも可能
プリントボタンを押すと印刷が開始される。出力時間はパソコン経由とほぼ同じ。画像をパソコンに読み込む時間などを考えると、ダイレクトプリントのほうがトータル時間はもちろん短い PictBridgeでは、キヤノンの独自規格「Bubbie Jet Direct」ではサポートされていなかった「用紙タイプの指定」と「日付印刷」をサポートしている。用紙サイズと用紙タイプの設定さえ間違えなければパソコン経由でプリントするよりも簡単で、失敗する心配もなく、使い勝手はまずまずだ。
PictBridgeでは、用紙タイプの設定が可能 [田中裕子, ITmedia ] Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved. モバイルショップ
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