社運を賭けた最終兵器――オリンパス E-1(1/3)少々オーバーな表現かもしれないが、オリンパスが企業の存続を賭して開発した1台、それがレンズ交換式の小型デジタル一眼レフカメラ「E-1」だ。
「オリンパスはどうかしているんじゃないか、と言われるほどにプロ向けにこだわり、OMシステム時をはるかに超える開発人員を投入した」(オリンパス光学工業 菊川剛社長) 上記は、E-1発表会の席での社長挨拶の引用である。オリンパスの本気さを強く感じさせるのに十分な、インパクトのあるコメントだった。筆者が高校の写真部時代、憧れていた部長(1年上級の女子)が使用していた「OM-1」が甘酸っぱく思い出された。オリンパスはこのOMシステムの生産を終息させ、Eシステムの開発に注入していたのだ。多くの人が知るところだが、Eシステムはオリンパスが背水の陣を敷いて推し進めた開発プロジェクトである。OMシステムにいくばくかの思い入れのある写真ファンをはじめ、プロ&アマ写真家の期待は相当なものだろう。 そもそもオリンパスは一貫して「小型の美学」に固執してきた会社である。E-10、E-20のラインを受け継いで登場したE-1は、4/3インチ(フォーサーズ)CCDを大きなセールスポイントにしたDSLR(Degital Single Lens Reflex:デジタル一眼レフ)で、ボディも小型一眼レフに分類される。
E-1の主要スペック
E-10、E-20を「受け継いで」と書いたが、E-1が従来機と大きく異なるのはレンズ交換式となったこと。レンズ交換式のデジタル一眼レフは、同社初となる。E-1のベースとなっているフォーサーズシステム規格は、4/3インチCCDとデジタルカメラ専用に開発した交換レンズ群からなるDSLRのオープン新規格。フォーサーズシステムの特徴については後述するとして、まずはこれまでの懸案事項とされてきた書き込みのバッファ容量、速度の問題を見てみよう。 E-20は4枚しか連写できず、そのあとのデータ転送に30秒以上を要したため、「かなりしびれるカメラ」と軽口を叩かれたものだった。しかしE-1では3コマ/秒、12枚連写を実現。これまでの悪評を払拭するものとなるだろう。 [島津篤志(電塾会友), ITmedia ] Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved. 前のページ | 1/3 | 次のページ モバイルショップ
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