> レビュー 2003年10月14日 11:20 PM 更新

バランスのよいスペックとコストパフォーマンスに優れるマシン――ThinkPad R50 1829-7DJ(3/3)


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キーボードの打鍵感も良好。ポインティングデバイスはウルトラナビ

 定評のあるキーボードは健在だ。キーはタイプしやすく、打鍵感もとても心地いい。同社の現行ラインアップや他社製品と比較しても最高クラスという印象を持った。筆者はX31ユーザーであるため、ThinkPadのキーチューニングに慣れているせいかもしれないが、それを割り引いたとしても完成度が高いし、ほとんどのユーザーに満足してもらえる出来栄えだと思う。とはいっても、打鍵感の好みは人それぞれなので、もしR50に興味があるなら、最寄りの家電量販店やPC専門ショップなどの展示機を実際に触ってみるといいだろう。


現行モデルでは最高クラスのキーボードという印象を持つ。トラックポイントとタッチパッドの両方を備える

 ポインティングデバイスは、トラックポイントとタッチパッドの両方を備えるウルトラナビを採用。ポインティングはトラックポイントだけでも十分にこと足りるが、トラックポイントを使ったことのない、またはそれが苦手というユーザーでも、タッチパッドがあるので安心だろう。


R50の右側面


R50の左側面

 ネットワーク機能は、10/100/1000BASE-Tに対応するほか、デュアルバンド3モード対応のIEEE802.11a/b/gワイヤレスLAN、Bluetooth 1.1、赤外線通信、V.90対応モデムを装備し、すべてが揃っている。ダイバシティアンテナをディスプレイ両端に内蔵し、ワイヤレスLANの感度も良好だ。

 インタフェースは、PCカードスロット(TYPE I/II/III×1)、USB 2.0×2、パラレル、S-Video出力、外部ディスプレイ出力(ミニD-Sub15ピン)、マイク、ヘッドホンを用意している。さらに、最上位モデルの本機のみにIEEE1394も搭載する。各インタフェースの配置は、以下のとおりだ。


前面には、下側にスピーカー、赤外線通信ポート、開閉ラッチ


右側面に、ウルトラベイエンハンスド、外部ディスプレイ出力(ミニD-Sub15ピン)を備える


左側面には、PCカードスロット(TYPE I/II/III×1)、USB 2.0×2、モデム、10/100/1000BASE-T Ethernet、S-Video出力、マイク、ヘッドホン、セキュリティスロット、IEEE1394(7DJのみ)を用意


背面には、パラレルポートと電源を配備


底面にはメモリスロットカバー、HDDやキーボードの脱着用のネジなどが締められている

 バッテリーはリチウムイオンで、駆動時間はJEITA測定法(Ver.1.0)とBattery Mark(Ver.4.01)のいずれも4.0時間(カタログ値)となる。さらに、拡張ベイに「ウルトラベイスリム リチウムポリマーバッテリーパック」(別売)を装着し、併用することも可能だ。

 本体サイズは幅332×奥行き269×高さ37-40ミリで、重量は約3.0キロだ。剛性感もまずまずだろう。

 プリインストールOSは、Windows XP Professionalで、アプリケーションソフトは、DVDプレーヤー「WinDVD 4」やウイルス対策ソフト「Norton AntiVirus 2003」などが付属する。

R50最上位モデルは完成度も高く、コストパフォーマンスに優れる

 ThinkPad R50 1829-7DJでは、MOBILITY RADEON 9000の採用で3D性能が、FlexView液晶で見やさが格段にアップした。キーボードの打鍵感も良好で、11a/b/gすべてのワイヤレスLAN、Bluetooth、Gigabit Ethernetなどのネットワーク環境も充実している。HDDデータ保護にも抜かりなく、IBMならではの機能を満載した。特に欠点といえる個所が見つからないほど、バランスのよい本モデルが、IBMダイレクト価格24万4000円で買えるとなれば、コストパフォーマンスも抜群に高いといえよう。

 同時に発表されたT41シリーズも確かにいいマシンだ。が、T41は上位モデルと下位モデルには、価格とスペックに差がありすぎるという印象を持った。T41の上位モデルはR50と比較にならないくらい高価だし、下位モデルはR50とほぼ同じ価格帯となるが、どことなく中途半端な仕様なので、モバイル利用を想定していなければ、R50の最上位モデルをおすすめする。R50最上位モデルはIEEE1394ポートがあり、T41より画面が少し大きいうえに断然きれい、コストパフォーマンスも圧倒的に高い。

 R50シリーズの中位モデル1829-7PJ(同22万9000円)や下位モデル1829-63J(同21万9000円)も悪くないが、スペック差が大きいわりに、価格差はとても小さい。もし、R50シリーズを購入するのであれば、R50の最上位モデルを選択したほうがいいだろう。

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[高柳政弘, ITmedia ]

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