> ニュース 2003年11月4日 04:03 PM 更新
IDG

Panther、暗号化ソフトFileVaultでも問題発生

受難のMac OS X新バージョン、Pantherにまたまた問題だ。今度はPanther目玉の新機能の一つであるFileVaultに不具合が起きている。(IDG)

 Apple Computerの最新OS、Pantherの最新の問題は、この新バージョンに搭載されたセキュア暗号化テクノロジー、FileVaultということになりそうだ。Mac OS X Pantherが2003年10月24日に発売されて以来、Appleは外部FireWire 800ドライブにおけるFireWireバグ、Mac OS X Jaguarのセキュリティ警告といった一連の問題に見舞われてきた。

 FileVaultはユーザーのホームディレクトリの中身を128ビットAES暗号化し安全にするもので、ラップトップ機が紛失または盗難に遭ったときのためにモバイルユーザーが必要とする機能である。ファイルの暗号化・暗号解除は使用中に行われ、作業が中断させることなしにデータの中身は安全が確保される。

 しかし、一部のユーザーはこのテクノロジーで問題に遭遇しており、その状況は非常に似ているものが多い。FileVaultをオンにすると、2つのパスワードを与える必要がある。マスターパスワードとユーザーパスワードだ。起動すると、ホームフォルダを暗号化している間、Pantherからログアウトされる。FileVaultをオフにするとき、その逆のプロセスが実行される。

 ただし、コンピュータをシャットダウンまたは再起動するときに、FileVaultは暗号化されたディレクトリにある失われたディスクスペースを復活できるというメッセージを表示する。これが問題の始まりだ。FileVaultにディスクスペース復活を実行させると、再起動後からトラブルに突入する。

 FileVaultには、主要なところではSafari、Address Book、Dock、Mail、Keychainをリセットし、データを破壊している疑いがある。Keychainではリセットするだけではなく、それ以降、パスワードを保存することができなくなり、パスワードを入力必要がある作業では、情報を何度も入れ直さなくてはならない。一般的にこのプロセス中には通常、OSとアプリケーションの動作が不安定になる。現時点で知られている唯一の修復方法は、ドライブをフォーマットして再インストールすることだ。

 FileVaultは、ディスクスペースを復活させるという選択肢で、復活させると答えさえしなければ、問題なく動作しているようだ。

 Appleが11月3日にMacCentralに寄せた回答によれば、同社はFileVaultの問題を認識しているが、このテクノロジーを使用しないようにとの推奨は行わないと述べた。

 「AppleはFileVaultの『使用済みスペース復活』機能を利用する際の問題を報告している一部のユーザーがいることは認識している。Appleではこれらの報告を調査しており、問題に遭遇したユーザーはAppleCareに質問するようにしてほしい」と述べた。

 2003年10月30日、AppleはMac OS X Pantherが外部接続されたFireWire 800ハードディスクでファイルが使用不能状態になるとのユーザーからの報告について、事実を認めた。Appleの声明以後、一部のハードディスクメーカーはPantherにアップグレードされたコンピュータにFireWire 800ドライブをプラグインしないようにとの警告を出した

 10月31日、Appleは先週始めに発見された3箇所のセキュリティ欠陥について、Mac OS X Jaguarについてもアップデートをリリースすると発表した。このセキュリティ問題はセキュリティ調査会社@Stakeが発見したもので、Mac OS X 10.2.8のみで問題が発生し、OS X Pantherは影響されない。

[ IDG Japan ]

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