> 特集 2003年11月28日 11:50 PM 更新

快適・ゲーム・生活「Gaming PCを作ろう」(1/2)

今やハイエンドな自作マシンを使うのは、プログラマーでも、デザイナーでも、テクニカルライターでもなく、「ゲームユーザー」なのである。スペックに妥協しない自作マシンをASUSのマザーボードで作ってみた。

 友人から「ハイエンドな自作マシンを組んで欲しい」と依頼された。最速CPU、大量のメモリ、高速なHDD環境、そして最強ビデオカード……。ある意味、理想のスペックだと感じたが、その用途を聞いた時「なるほど」と思った。そう、彼は最近、ゲームにハマっていたのである。

 今やハイエンドな自作マシンを使うのは、プログラマーでも、デザイナーでも、テクニカルライターでもなく、「ゲームユーザー」なのである。ゲームソフトの3Dグラフィック化が進み、画面が美しくなり、表現力が向上したのはいいが、そのシワ寄せはPCへと向けられた。ビデオカードがプアな場合はマシン本体が、マシン本体がプアな場合はビデオカードがパワフルでなくてはならない。

 そしてマニアックなゲームユーザーは、マシン本体とビデオカード、その両方をパワフルに仕上げるのである。彼らはスペックに妥協しないので、幅広いユーザー層にアピールするメーカー製PCでは満足できない。結果としてハイエンドなパーツを集め、マシンを自作するのである。そして出来上がったマシンは重たい3Dゲームがサクサク動作するだけでなく、何に使っても快適になるのだ。

 ならばそういった理想的なマシンを自作してみようじゃないか! そんな流れで、まず手を出したのがASUSTeKのマザーボード、P4P800 Deluxeだったのだ。


ある意味、今回の主役である母板、いやマザーボードのP4P800 Deluxe。すでに何度も使っているが、結構お気に入りである。見た目は地味だが、基本性はバッチリ

Pentium 4は3.2GHz、マザーボードはP4P800 Deluxeで決まり!

 ビデオカードは後から選ぶとして、まずはマシン本体の組み立てである。まずCPUに関しては、最高動作周波数を誇る、IntelのPentium 4/3.2GHzで決まりだ。CPUがPentium 4に決まったら、対応するマザーボードを選ばなくてはならない。ハイエンドでありながら、自作マシン向けで安定性のいいマザーボード。ならばASUSTeKのP4P800 Deluxeがいいじゃないかということになった。

 P4P800 DeluxeはチップセットにIntel 865PE+ICH5Rを搭載し、最大4Gバイトのメモリを、デュアルチャンネルで装着できる。ICH5RでRAID0(ストライピング)が可能なSerial ATAポートを2つ装備、さらにVIAのコントローラチップで、従来タイプのIDEのHDDもRAID可能である。また、オンボードのネットワークは3ComのギガビットEthernetというから、オンラインゲームユーザーも心強いはずだ。

 このP4P800 DeluxeとPentium 4/3.2GHzの組み合わせをベースとし、ハイエンドなマシンを組む。まずメモリに関しては悩むことなく、512Mバイト×2をデュアルチャンネルで搭載し、1Gバイトとする。ゲームユーザーにとって、もはや512Mバイトではメモリ不足なのである。そしてHDDはSerial ATA対応のものを2台搭載し、ICH5RでRAID0を組む。ゲームプログラムがHDDに入っている場合、RAID0の効果は絶大である。

 サウンドに関してもP4P800 Deluxeは、6チャンネル対応のチップを搭載し、SPDIFアウトも一つ装備している。ここにちょっと値段が高めの高出力、高音質のスピーカーを接続すれば、サウンド環境はバッチリである。なお、メディアを使用するドライブは、それこそ適度なスペックで構わないだろう。なぜならゲーム中は、あまり使用する機会が無いからである。

 透明アクリル製、しかも側面パネルにASUSTeKのでっかいロゴが入った本体ケースにパーツを組み付け、次はいよいよビデオカード選びである。


メモリは512Mバイト×2で、デュアルチャンネルの1Gバイト! 「高速タイプを選ぶべし!」と言いたいところだが、デュアルチャンネルを組む場合は安定性を優先させた方がいい。P4P800 Deluxeのデュアルチャンネルは、DIMMソケットの同じ色をペアで使用する


CPUはPentium 4の最速を選ぶ! とりあえずPentium 4 Extreme Editionが登場するまでは、この3.2GHzが最速なのである。FSB 800MHz、Hyper-Threadingでゴー!


P4P800 DeluxeはVIAのRAIDコントローラチップとICH5Rを搭載し、従来タイプのIDEハードディスクでも、Serial ATA HDDでもRAIDが組める。ここでは120GバイトのSerial ATAHDDを2台で、240Gバイトを確保した。RAID0、ストライピングのパフォーマンスを体験すると、もう後戻りできないほど快適である

あなたはATI派? それともnVIDIA派?

 マザーボードはすんなりP4P800 Deluxeで決まったが、問題はビデオカード選びである。というより「Gaming PC」を標榜するなら、パワフルなビデオカードが必要不可欠だからだ。それなら一番ハイエンドなスペックのビデオカードを選んでやれと思ったが、ここで究極の選択となった。ATIにするか、nVIDIAにするかである。

 ちなみに私はマザーボードメーカーがビデオカードをリリースしている場合、それを積極的に使用するようにしている。相性問題といった面倒が無いというのが、一番の理由である。ASUSTeKはビデオカードのラインアップが充実しており、選択肢が多いのはいいが、今では逆にそれがある意味悩ましい。RADEON9800XTを搭載したR9800XTにするのか、それともGeForceFX 5900 Ultraを搭載したV9950 Ultraを選ぶのか。うーん……。

[高橋敏也, ITmedia ]

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