> ニュース 2003年12月2日 01:23 PM 更新

実をいうとトシがトシなので、きょうはマザーボードで血圧を測ってみた


 キワモノに出会う確率が異様に高いと評判のCOMPUTEX TAIPEI。今年の「キング オブ キワモノ」として注目を集めたのはGIGABYTEが展示していた「血圧計つきマザーボード」。先日アキバで行われた同社のプライベートイベントでも展示されていたので、実物を目にしたり実際に血圧を測ってみた人もいるかもしれない。


GIGABYTEで開発進行中の血圧計モジュール

 実物は、台湾本社のR&D部門で現在開発進行中のもの。実際に製品化されるのか、コンシューマー市場に投入されるのかはまったくの未知数。まじめな研究者は「病院向けの医療用製品」を狙って開発しているのかもしれないが、USBに扇風機やクリスマスツリーや加湿器が接続してしまう日本だったら、コンシューマー市場に投入しても「マザーボードに血圧計を接続したっていいじゃないかっ」とウケること間違いなし。

 ということで、実用的な意味合いとか将来の展望などとはまったく関係なく、台湾本社に返却寸前の血圧計を無理やり奪って人体実験、いや、検証を行ってみた。

 血圧計モジュールを見ると一見USB接続かと思いきや、インタフェースは「INFO_LINK」と呼ばれるGIGABYTEマザー専用の独自規格。この時点で血圧計は「汎用の面白グッズ」という色合いから「GIGABYTE専用周辺機器で、多分システムとして納入される」可能性が高い企業向け(とくに医療関係)という雰囲気になってくる。


血圧計モジュールはGIGABYTEの独自規格「INFO_LINK」を実装したマザーに接続して使用する。今回評価で使ったのは「GA-8IG1000」。画面左下にあるピンコネクタがINFO_LINK

 マザーボードに接続してPCを起動し、セットアップCD-ROMからインストール作業を行えば、すぐに血圧計は使えるようになる。とくに難しい作業は必要ない。デモンストレーションのシステムということで、それほど厳密な測定は考えていないらしく、測器に付き物のキャリブレーション作業は、ハードウェア的にもソフトウェア的にも用意されていない。

 血圧測定はインストールされたソフトウェア「Blood Pressure Monitor」で行う。血圧計モジュールを手首に巻き(このときモジュール部は手の平側につけること。脈を取るポイントの上にモジュールを載せるのがコツ。間違っても腕時計のように手の甲側につけないように、って言いながら最初そうやって付けていたのは記者)、赤く大きな「START」ボタンをクリックすれば、お楽しみの血圧測定が開始する。

 手首に巻いたモジュールのバンドが、ぐんぐん膨張してギリギリと締め付けてくれる。面白いのはこのときBlood Pressure Monitorに表示される心拍グラフ。このグラフを見ていると脈が異様に速いのか、一定に打っているのか、なんか変にバラついて「不整脈なんじゃないの?」なんてことが一目瞭然。


現在測定中。グラフの波形は検知した脈拍を示している。なんか波形の間隔が一定じゃないんですけど……

 なお、測定中に「全部の質問に“ハイ”と答えてください」と問いかけながら脈拍の変化を観察する、といった使い方も有効であることが、編集部の評価作業中に判明した。

 締め付けている圧力が徐々に抜けていって測定完了。Blood Pressure Monitorには、最高血圧、最低血圧、脈拍数が表示される。結果は個人名とともに保存可能。複数人の測定データを蓄積でき、測定したサンプルを時系列に並べて変化傾向を見ることもOK。と、デモ用ソフトながら、なかなか使い勝手は良好だ。

 測定された値の妥当性は、不健康ぞろいの編集部メンバーの値だけで見れば「最高血圧はそれなりかやや低め。最低血圧はなんか高め」という傾向に。キャリブレーションをまったくしていない血圧計にしては、肝心の最高血圧が「それなりに」測定できているので、健康チェックも「それなりに」こなしてくれそうな感じだ。

 そんなわけで、編集部で実施した臨時血圧測定は見た目の面白さのおかげか、バンドを加圧するときに発生する派手なモーター音のおかげか、なんと行列ができるほどの大繁盛。測定データで不健康度を競い合うとか、測定モジュールを巻くときにさりげなく手首を握るとか、嘘発見器として使ってみたりと、なかなかエンタメ的にも盛り上がってくれる血圧計つきマザーボード(正確にはマザーボード接続血圧計というべきか)。

 ただし、そこは「お医者さん用グッズ」なので、仮にコンシューマー市場で販売されたとしても、パーツショップではおいそれと簡単には購入できないだろうし、取り扱いには十分注意しなければならない。と、えらそうに書いている記者だが、実は面白がって連続測定したために、現在、肺のあたりが重苦しい痛みを訴えていたりする。


測定終了。最高血圧124ミリHg、最低血圧110ミリHg、脈拍は毎分117回。先週受けた健康診断の結果と照らし合わせると最高血圧はズバリ一致。最低血圧と脈拍はずいぶんと高め

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[長浜和也, ITmedia ]

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