サラリーマンのためのタブレットPC使いこなしガイド 第3回
OneNoteの特長――OneNoteの操作イメージは至ってシンプル

メモを取るのはビジネスの基本だ。メモが重要なビジネス情報のひとつでことは分かっているが、それをデジタル化して共有し、効率的に活用する手段を考えようとすると……乏しい実状が見えて来る。そんな実状は「OneNote」によって打開できるかもしれない。

第2回へ戻る

新しいコンセプト、OneNoteの挑戦

 専用に作られた業務用アプリケーションは別として、今までタブレットPCを活かす最適な汎用市販アプリケーションソフトウェアはなかったのだが、2003年10月24日に「Office OneNote 2003(以下、OneNote)」(8月28日の記事参照)が発売されたことでこの状況は変わった。ちなみにOneNoteは、タブレットPC専用のアプリケーションではなく、ノートPCでもデスクトップPCでも活用できるソフトだ。しかし、タブレットPCならこのデジタルノートアプリケーションを一層便利に利用できる。システム手帳をデジタル化するにはタブレットPC+OneNoteが最も強力な布陣といえるだろう。

 マイクロソフトは、同社オフィス総合アプリケーション「Office System 2003」の発売にあたり、「インフォメーションワーク」をキーワードにユーザー個人の生産性を最大限向上させる新しいワークスタイルを提案した。

 同社は、インフォメーションワークの定義を「情報を収集し、加工し、共有し、仕事をより付加価値の高いモノにする働き」としている。そして、IT化されたオフィスで働く、個々のインフォメーションワーカーの生産性や業務効率を上げることを具体的な目標としている。すなわち、オフィスアプリケーションを、ワープロや表計算、メールなどといった個々のツールとして捕らえるのではなく、情報の収集から編集、作成、配布、共有に至るまでを効率化するソリューションとして捕らえることになるわけだ。

 マイクロソフトの調査では、インフォメーションワーカーの傾向として、下記の項目を挙げている。

インフォメーションワーカーの傾向
1日常からメモをとる84.2%
2メモをどこにとったか忘れる70.0%
3ノートをワープロで打ちなおす56.0%
4ノートをメールで打ちなおす51.3%
5音声録音をしてみたい26.0%
(日本人の会社員300人を対象に調査)  

ビジネスの基本――“メモ”をとる

 メモを取るのはビジネスの基本だ。

 メモが重要なビジネス情報のひとつであるとすれば、それをデジタル化して共有し、効率的に活用する手段が乏しい実状が見えてくる。多くの人が持ち歩いているシステム手容帳は個人にとって重要な情報のかたまりだが、そのままでは情報は孤立化している。デジタル情報として共有し、組織が効率的に活用するのは簡単ではなく、ノートをワープロやメールで打ち直すことが行われることとなる。その非効率性を改善するのが「デジタルノートアプリケーション」のひとつの役割となる。

 今までのシステム手帳、レポートの下書き、要点を書き出したメモ書き、あるいはボイスレコーダーに録音した音声メモなど、すべての情報をひとつのデジタルノートに収集し、それを活用し、配布できるアプリケーションがOneNoteだ。

 画面1は、OneNoteの基本操作画面の一例だ。ノートを想定したページ画面の中には、キーボードによって箇条書きされたテキスト、ペンによる手書きのイラスト、ドラッグ&ドロップで貼り付けられた犬の画像と参考文献のURLへのリンクだけでなく、上方にエクセルの表も見える。このようにOneNoteでは、あらゆるデジタル情報を簡単に気軽に収集することからはじまる。


「Microsoft Office OneNote 2003」の操作中の画面

第4回へ続く


著者紹介
神崎洋治:トライセック代表取締役。パソコンや周辺機器、インターネットに詳しいコラムニスト。シリコンバレー在住時は、取材による米ベンチャー企業の最新技術動向をレポート。ペン・コンピューティングデバイスの先駆けである「Palm Pilot」を、製品写真や開発者取材を通して日本のメディアに初めて紹介したひとり。
 マーケティングにも精通し、ライターやデザイナーとしても幅広く活躍中。主な著書は「ひと目でわかるMicrosoft Office OneNote 2003 マイクロソフト公式解説書」「学び直すDVDのしくみ」(日経BPソフトプレス)ほか。

関連リンク
▼ サラリーマンのためのタブレットPC使いこなしガイド 第1回:OneNoteの登場でタブレットPCがいっそう身近に(1)
▼ サラリーマンのためのタブレットPC使いこなしガイド 第2回:OneNoteの登場でタブレットPCがいっそう身近に(2)
▼ マイクロソフト タブレットPC

[神崎洋治(トライセック), ITmedia ]

Copyright© 2014 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

PICK UP

news010.jpg ベールを脱いだ“Origami”、MicrosoftとIntelがOrigamiことUMPCを披露
CeBIT 2006で、ついに“Origami”がベールを脱いだ。3月9日、MicrosoftとIntelはそれぞれプレス発表会を開催、OrigamiことUltra-Mobile PC(UMPC)デバイス戦略を明らかにした。

news015.jpg “Origami”命名者らが明かすUltra-Mobile PC構想
CeBIT 2006の目玉となった“Origami”ことUltra-Mobile PC(UMPC)。会場ではIntel、Samsung、ASUSなどのブースでUMPCを見ることができた。3月10日に催されたMicrosoft、Intel、Samsungの共同記者発表会の模様とあわせて、UMPCを検証してみよう。

news001.jpg 1キロを切る超小型・軽量のコンバーチブル型タブレットPC──富士通「FMV LIFEBOOK P8210」
富士通の企業向けノートPC「FMV LIFEBOOK」シリーズに、コンバーチブルスタイルのタブレットPC 2モデルが追加された。その中でも「FMV LIFEBOOK P8210」は、本体重量が約990グラムと非常に小型・軽量でありながらも、コンバーチブルスタイルを実現した意欲的なタブレットPCである。

news002.jpg これが“ThinkPad”クオリティのタブレットPCだ──レノボ・ジャパン「ThinkPad X41 Tablet」
性能面はもとより、耐久性や操作性なども含めたノートPCとしての完成度の高さで幅広いユーザーから支持されている「ThinkPad」シリーズ。そのThinkPadからコンバーチブルタイプのタブレットPCが登場した。それが「ThinkPad X41 Tablet」である。

news002.jpg デジタルクリエイター教育におけるTabletPCの可能性──デジタルハリウッド杉山学長インタビュー
デジハリEXは、TabletPCを使ったデッサン入門講座を6月に開講する。なぜTabletPCを教材に採用したのか? クリエイティブツールとしての可能性・将来性は? 日本のデジタルクリエイター教育の先駆者であるデジタルハリウッド大学・大学院の杉山知之学長に話を伺った。

1.jpg サラリーマンのためのタブレットPC使いこなしガイド 第1回:OneNoteの登場でタブレットPCがいっそう身近に(1)
ノートPCとPDAの中間――普段のWindowsアプリケーションが使え、PDAなみの軽快な操作性と携帯性を持つタブレットPC。メールやWebの閲覧はもちろん、企画書を作成して他社に営業に行き会議室でプレゼンを行う……そんな今回の企画にぴったりの人はもちろん、それ以外の人にもタブレットPCとOffice OneNote 2003などのアプリケーションを組み合わせた、きっと役に立つちょっとしたノウハウを今後数回に分けて展開していく。

news009.jpg マイクロソフト、次世代TabletPCのコンセプトモデルを初披露
マイクロソフトは都内で行われた開発者向けコンファレンス「WinHEC 2005 Highlights」で、次世代TabletPCのコンセプトモデルを本邦初公開した。スライド式の液晶タブレットを搭載し、ノートPCモードとピュアタブレットモードを瞬時に行き来できるのが特徴だ。

news020.jpg TabletPCの現在、そして未来を語る──モバイルプラットフォーム事業部GMインタビュー
TabletPCはノートPC市場のメインストリームに対して、フェーズに合わせて普及のターゲットを広げてきた。さらに将来的には、タブレットの機能はすべてのノートPCにも搭載されるようになるという。米マイクロソフト モバイルプラットフォーム事業部 ジェネラルマネージャーにTabletPCの現在と未来を聞いた。

news003.jpg ペンオペレーションでモバイルAVノートの魅力が変わる──富士通「FMV-BIBLO LOOX P70R」
富士通のモバイルAVノート「FMV-BIBLO LOOX」シリーズに、新モデルとなる「FMV-BIBLO LOOX P70R」が登場した。1キロを切る軽量ボディを実現しながらも、一般ユーザー向けとしては同社初のコンバーチブル型タブレットPCであるという意欲的な製品だ。

news005.jpg タブレットPCのプレゼンは、なぜ琴線を揺さぶることができるのか?
今や、ビジネスパーソンだけでなく、学生にもプレゼン能力が問われる時代。とはいえ、スライドと話術のみで受け手に強い印象を残すプレゼンを行うのは非常に難しい。しかし、タブレットPCを利用すれば、誰でも簡単に“勝てるプレゼン”が可能になるという。それはなぜか──。

news001.jpg コンバーチブル型を採用した企業ユースのメインストリームモデル──日本HP 「HP Compaq tc4200 Tablet PC」
日本HPから、同社初となるコンバーチブル型のタブレットPC「HP Compaq tc4200 Tablet PC」が登場する。利用シーンに合わせてスタイルを変更できるトランスフォーム型で脚光を浴びた同社製タブレットPCだが、新モデルはイメージを一新し、企業ユースの本流を狙う意欲的な製品に仕上がっている。

news001.jpg オフィスを狙った本格仕様の2スピンドルコンバーチブル型タブレットPC──富士通「FMV LIFEBOOK T8210」
「FMV LIFEBOOK T8210」は、携帯性を重視したB5サイズの2スピンドルコンバーチブル型タブレットPCだ。タブレットモード、ノートPCモードのどちらも快適に使用できるハイスペックを備えており、オフィスユースに適した魅力的なマシンに仕上がっている。

news003.jpg TabletPCでペーパーレス化や広告イメージの具体化・共有化を実現
アカウントマネージメントパーソンにとって、クライアントに関するあらゆる資料・情報は“ビジネスのなる木”だ。だが、それらをすべてため込もうとすると、今度はその量に飲み込まれて身動きができなくなってしまう……。マッキャンエリクソンに勤めるあるアカウントマネージメントパーソンは、TabletPCを使うことでその矛盾を克服した。

news002.jpg タブレットPC・ガールの旅日記Vol.8「東京ベイエリアに行きました」
KAORI(臼田 華織)、歌って踊れるキャンペーンガール&モデルユニット「IT GIRLS」のメンバー。所属はアトランティックス マネージメントです。柔らかな初春の日差しに誘われ、葛西臨海公園からパレットタウン、お台場海浜公園まで、東京ベイエリアをぐるっと回ってきました。