> レビュー		2003年12月19日　01:59 PM 更新

SoundVuを標準装備した省スペースAV PC――NEC VALUESTAR L VL570/7D（2/2）

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コンパクトな筐体にデバイスやインタフェースを満載

　それでは外観から詳細に見ていこう。VL570/7Dを見て驚かされるのは、コンパクトな筐体の前面と背面を埋め尽くすほどに、各種デバイスや拡張スロット、インタフェース類がぎっしりと組み込まれているという点だ。

　本体前面には、DVDマルチドライブと3.5インチFDDのほか、PCカードスロット×2、光デジタルオーディオ出力、IEEE1394、USB 2.0の各ポートがある。DVDマルチドライブのスペックは、最大書き込み／書き換え速度はDVD-RAM：3倍速、DVD-R：4倍速、DVD-RW：2倍速、CD-R：24倍速、CD-RW：12倍速、最大読み出し速度がDVD-ROM：12倍速、CD-ROM：32倍速で、バッファアンダーランエラー防止機能を装備している。

本体前面。シルバー塗装されたカバーの内側にDVDマルチドライブ（左上）、3.5インチFDD（左下）、PCカードスロット×2、光デジタルオーディオ出力、IEEE1394、USB 2.0（右下）が収められている。下の写真は右下のカバーを開けたところ

　一方、本体の背面には、ライン／ヘッドフォン出力、ライン入力、マイク入力、IEEE1394、パラレル、USB 2.0×2、PS/2×2、DVI-I、100BASE-TX/10BASE-Tの有線LAN、FAXモデム×2（回線用と電話機用各1）があり、さらに2基あるPCI拡張スロット（ハーフ）のうちの1基に挿着されたMPEG2ハードウェアエンコーダ搭載TVチューナーカード上には、地上波TVアンテナ入力、ライン入力、S-Video入力、コンポジット入力の各ポートが装備されている。

本体背面。PCI拡張スロットに挿着された標準装備のMPEG2ハードウェアエンコーダ搭載TVカード上に地上波TVアンテナ入力、ライン入力、S-Video入力、コンポジット入力がある

“画面から音が出る”SoundVu搭載ディスプレイを標準装備

　NECがVL570/7Dの付属ディスプレイに採用したSoundVuは、液晶パネル一体型のフラットスピーカーシステムだ。SoundVuでは、液晶パネルの左右4箇所（左右2ch×2ユニット）に取り付けられた「エキサイター」と呼ばれる音の発生装置で、液晶パネルの表面を保護しているアクリルパネルを振動させて音を出している。さらに、ディスプレイの台座部分に取り付けられたサブウーファーで低音域を補強することにより、まさに“画面から音が出る”という非常に自然で臨場感のある音場が得られる。

ディスプレイの台座部分にはサブウーファーが取り付けられている

　またSoundVuには、どの音域でも広い指向性を持つという特徴がある。従来のPC用スピーカーは5.1chサラウンドシステムでも中高音域の指向性が強いので、最適なリスニングポジションは特定の場所に限定されてしまう。これに対しSoundVuは公共施設／店舗用スピーカーのように指向性が広いので、どの場所にいても音の強弱やステレオ感の崩れが少なくてすむという。

　試しにVL570/7Dの付属ディスプレイで音を鳴らしてみたが、その自然な臨場感にはちょっと驚かされた。音量を上げて事務所内を歩き回ってみたが、SoundVuの特徴どおり、どこでもとても心地のよい音がしているのだ。臨場感あふれる音場が得られるSoundVuは、今後ますます注目を集めていくだろう。

ディスプレイの背面にはUSB 2.0×4、DVI-D、ライン入力が並んでいる

　これまで述べてきたように、VL570/7DはSoundVu搭載17インチ液晶ディスプレイが一番の特徴だ。DVDマルチドライブや地上波TVチューナー、MPEG2ハードウェアエンコーダといったAV機能も標準装備しており、実売価格も20万円前後と手頃である。AV用途を中心にホビーからビジネスまで幅広く活用したいホームユーザーにお勧めの1台だ。

[川崎 晃（ハイパーダイン）, ITmedia ]

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