5分で分かる、先週のモバイル事情――5月30日〜6月5日

» 2009年06月08日 18時28分 公開
[ITmedia]

全キャリアがそろって純増に――5月の携帯・PHS契約数

 電気通信事業者協会(TCA)が6月5日、2009年5月末の携帯・PHS契約数を発表した。携帯電話は28万6300件、PHSは7000の純増で、携帯・PHSの累計契約数は1億1268万7700となった。

 5月は春商戦と夏商戦のはざまの時期にあたるが、携帯・PHSキャリア各社はそろって純増を記録。唯一、二桁の純増を獲得したソフトバンクモバイルは「料金・ネットワーク、端末の総合力が評価されたことと、iPhoneをはじめとする各種キャンペーンが好評なことが純増につながった」と分析している。

 ウィルコムの契約数は1万5100の純増で、7000契約を獲得したPHSが純増に転じた。PHSはコンシューマーの音声セグメントが好調で、「各種キャンペーンの後押しもあって順調に契約数を伸ばした」(ウィルコム広報)という。

Google、次期Android OSを披露

 米Googleが、サンフランシスコで開催された開発者向けカンファレンス「Google I/O」で、AndroidモバイルOSの次期バージョン「Donut」のプレビューを行った。

 Donutには、アドレス帳や予定表、音楽などをローカルデバイス上とインターネット上で一元的に検索するユニバーサル検索機能、新しい音声合成APIを利用したテキスト読み上げ機能、異なる言語間で文章の翻訳を行う「Google Translate」などが搭載され、Android携帯電話上での手書きジェスチャーをサポートするという。

マイクロソフト、Windows mobile向けアプリマーケットの説明会を開催

 マイクロソフトは6月1日、開発者向けに「Windows Marketplace for Mobile」の説明会を開催した。

 Windows Marketplace for Mobileは、マイクロソフトが提供するWindows Mobile向けのアプリケーション配信サービスで、Windows Mobile 6.5から標準で提供。先行する他社のサービスと同様に、OS内蔵の専用ブラウザからネットワーク上のストアにアクセスし、カテゴリー別やお勧め、人気順などに分類されたリストや、キーワード検索の結果からアプリケーションが選べる仕組みを提供する。各アプリケーションには開発元・販売元が登録した紹介文や画面キャプチャに加えて、5つ星方式のユーザーレビュー機能も用意した。

 Windows Mobile向けには、すでにインターネット上で多数のフリーウェアやシェアウェアが公開されているが、あえてマイクロソフトがMarketplaceを手がける理由としては、「安心・安全」を掲げた。Makretplaceでは、証明書などの認証サービスを用いるほか、アプリの内容や動作などもしっかりチェックしたうえで公開するため、より安心感が高いという。またMarketplaceで購入したアプリケーションは、バージョンアップ版が公開されると端末上にアラートを表示する機能も用意している。

 Marketplaceでは、.Net系のマネージドアプリケーションと、ネイティブアプリケーションの2種類を扱う。Javaアプリは扱う予定はない。

 Marketplaceでアプリを公開したい開発者は、個人・法人を問わず、99ドルの年会費を払ってMarketplaceにアカウントを作成する必要があり、さらに1本のアプリの認証を申請する際に1本あたり99ドルが必要となる。1本のプログラムにつき99ドルかかるため、1つのアプリを複数言語で展開する場合などには、審査費用の割引が受けられる。

日本通信、KDDIのMVNOに

 日本通信は6月3日付けで、KDDIの3G網を使用したMVNOサービスを提供するためのレイヤー3相互接続について、KDDIと合意したと発表した。これにより日本通信は、KDDIの3G網を相互接続で利用する初のMVNOとなる。

 日本通信はウィルコム、ドコモとレイヤー2の相互接続で合意しており、両社のネットワークを利用したMVNOサービスを提供中。また、ほかのMVNO企業に対して通信回線を提供するMVNE事業も強化している。

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MVNO | 相互接続 | 日本通信 | KDDI | MVNE | NTTドコモ | ウィルコム


ドコモ、「かざす請求書」サービスを提供

 コンビニエンスストアの読み取り機にケータイをかざすと、公共料金が支払える――。NTTドコモが、こんな支払いスタイルを実現する「かざす請求書」サービスを開発した。

 かざす請求書は、紙で発行される請求書の情報をおサイフケータイに取り込み、コンビニエンスストアに設置された読み取り機にかざして料金を支払えるようにするサービス。複数の請求書を1台の端末に取り込むことができ、紙の請求書を持ち歩くことなく支払いを行える。なお、支払いは現金と電子マネー「nanaco」のみとなり、ほかの電子マネーの対応については「今後の課題」(ドコモ広報)としている。

Photo 「かざす請求書」の利用イメージ

 請求書を発行する各種企業にとっての導入のメリットは、ASPで提供されることから専用のシステムを構築することなく導入できる点や、請求書の発行コストや紙資源を削減できる点。コンビニエンスストアにとっては、請求書情報を電子データで送信するため、紙の請求書を保管する必要がなくなるなど、収納代行の処理効率向上が見込めるという。

KDDI、スマートフォンのキャンペーン

 KDDIは法人を対象とするスマートフォンのモニターキャンペーンを実施する。応募期間は6月1日から6月30日までで、キャンペーンサイトを通じて応募できる。

Photo キャンペーンでは、端末代金と新規契約事務手数料無料でE30HTを提供する

 このキャンペーンは、スマートフォンの導入を検討する企業に対し、導入前にさまざまな本体機能やアプリ、サービスを体験する機会を提供するために実施するもの。モニターに当選した企業には、E30HTが端末代金と新規契約事務手数料無料で提供され、8月1日から2010年1月31日までのモニター期間中は、KDDI Business OutlookなどのE30HT用アプリを無料で利用できる。端末はモニター期間終了後も継続して利用可能だ。

Qualcomm、“Smartbook”向け新チップセットを発表

 米Qualcommは6月1日、台湾で開催のCOMPUTEX TAIPEI 2009で、スマートフォンや“Smartbook”向けの新チップセット「Snapdragon QSD8650A」を発表した。Qualcommは同チップセットのサンプルを2009年末までに出荷開始する予定。

 SmartbookはQualcommが提唱する新しいモバイル端末のコンセプト。スマートフォンとノートPCの中間に位置するミニノートPCで、3G、Wi-Fiでネット接続が可能でGPSをサポートし、1回の充電で1日中駆動できるというもの。SmartbookにはQSD8650Aを含むSnapdragonを搭載する。

 6月4日には米Sun Microsystemsと米Qualcommが、Java Platform Standard Edition 6(Java SE 6)をQualcommの携帯端末向けチップセットSnapdragon向けに移植したことを発表。これにより、JavaおよびJavaFXアプリケーションの性能と省電力機能をSnapdragon搭載の“Smartbook”向けに最適化できるという。

フルタッチ+1200万画素カメラ――Samsungの「Pixon12」

 6月1日、Samsung Electronicsが1200万画素カメラを搭載した全面タッチパネルの携帯電話「Pixon12」を発表した。欧州で6月下旬に発売する予定で、8月にはほかの地域にも出荷する予定としている。

Photo Samsungの「Pixon12」

 Pixon12は3.1インチのアクティブマトリクス型有機ELを備えたフルタッチ対応のストレート端末。裏面には28ミリ広角レンズの有効1200万画素カメラを装備し、高画質な写真や動画を撮影できる。

 シャッターチャンスを逃さないよう、カメラをワンタッチで起動できる専用キーを搭載。撮った写真は時間をかけずに保存でき、約2秒以内に次の写真を撮影できるという。オートフォーカス機能はタッチ操作に対応し、ファインダー画面上をタッチすることでフォーカスポイントを設定可能。撮影環境に合わせて自動で最適な撮影モードに設定する機能も用意され、ユーザーは面倒な設定を行うことなく、写真を撮影することが可能だ。

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ワイヤレスジャパン2009、事前登録の受け付け開始

 リックテレコムは6月2日、同社が主催する国内最大級のワイヤレス/モバイルイベント「ワイヤレスジャパン2009」について、事前登録の受付を開始した。申し込みは同イベントのWebサイト( http://www8.ric.co.jp/expo/wj/ )から行える。

 ワイヤレスジャパン2009には、200社超の移動体通信関連企業が出展し、製品やサービスを紹介。今回からカンファレンスプログラムを大幅にリニューアルし、通信キャリアトップの講演など人気のプログラムはそのままに、iPhone 3GやAndroid、ライフログ、AR(拡張現実)に関する情報からLTE、4G、コグニティブ無線などの先進技術動向までを幅広く網羅するという。

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