ウィルコムと富士通ビー・エス・シーが、PHSを利用した「外来患者呼び出しシステム」を開発し、9月14日から医療機関向けに販売を開始した。
このシステムは、外来患者に渡したPHSを診療の順番が来たら、音声発信やライトメールで鳴らして呼び出す仕組みを提供するもの。外来患者は受付付近で待ち続ける必要がなくなり、呼び出し案内を手元のPHSで確認できるようになる。病院側は、受付や待合室の混雑を緩和できるほか、省スペース化が可能になるという。
運用はノートPCと外付けバーコードリーダーで行えるため、専用機器を設置するタイプに比べて低コストでの導入が可能。操作についても、バーコードリーダーでPHSと患者バーコードを順に読ませるだけで済むなど簡単に行えるようにした。
価格は初期費用が580万円(受付4カ所、サーバ・クライアントPC含む)で月額通信料が780円/台、年間保守費用が24万円(平日9時から17時の利用の場合)。
PHSは携帯電話に比べて電磁波が微弱で、人体や医療機器への影響が少ないことから、多くの医療機関で採用されている。ウィルコムは医療関連サービスに関するさまざまな取り組みを進めており、自治体と連携した健康管理ネットワークの構築や、地域医療連携の基盤構築にも乗り出している。
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