子どもに携帯電話を持たせる理由、トップは“防犯への期待”調査リポート

» 2009年10月02日 07時00分 公開
[ITmedia]

 サーベイリサーチセンターは9月30日、子どもの携帯電話の利用に関する調査の結果を発表した。この調査は2004年から毎年行っているもので、今回が第6回となる。調査は9月9日から同11日まで行い、回答者は全国の20〜45歳の既婚者で子どもを持つ男女434人と、その子どものうち携帯電話を持っている小中学生156人。

 子どもの携帯電話の所有率は、小学生低学年では11.3%、高学年では32.8%。中学生になると56.6%、高校生以上では所有率が9割を超えるなど、子どもの年代が上がるにつれて高くなっている。2008年5月の調査と比較すると、小学生低学年の所有率は18.7%から11.3%に低下している。

 子どもに初めて携帯電話を持たせた時期は、小学生低学年以下が30.6%、小学生高学年が25.6%、中学生が29.7%、高校生が13.4%で、2008年5月実施の調査結果と比較して、持たせる時期が低年齢化していることが分かった。

 子どもに携帯電話を持たせた理由は、「緊急時に連絡がとれるように」が58.4%で最多となり、子どもの安全に対する不安が、携帯電話を持たせる最大の理由となっている。

 子どもの1カ月の携帯電話料金を聞くと、小学生低学年では平均1981円、小学生高学年では平均2626円、中学生では平均5373円、高校生では平均7309円、大学生以上では平均1万267円と、年代が上がるにつれて高くなっている。小学生では、親が防犯の面から「持たせて」いるため、自らの利用が少ないのに対し、年代が上がるにつれ、メールやサイトの利用が多くなっているものと考えられる。

 子どもの携帯電話を選ぶ基準は、「子どもが自由に選んだもの」が50.9%で最多。「価格が安い」が34.6%、「GPS機能がついている」が33.9%、「使用機能を制限できる」が22.4%、「キッズケータイであること」が20.5%、「防犯ブザーが付いている」が18.0%など。

 子どもの携帯電話の機種を聞き、子ども向けケータイの割合を調べたところ、小学生低学年では76.7%、小学生高学年でも62.5%が、子ども向け携帯を利用していた。他方で中学生になると、一般の機種を利用している子どもが83.8%に達した。

 フィルタリング機能の認知率は96.3%で、実際にフィルタリング機能を設定されているのは小学生中学生の7割、高校生では34 7%、大学生は9.8%だった。子どもの携帯電話に設定しているフィルタリングの種類は、小学生、中学生ともに、キッズiモードフィルタなど、公式サイトのみしか見られないコース(ホワイトリスト方式)を申し込んでいる割合が半数を超えた。高校生では、一般サイトも見られるコース(ブラックリスト方式)を利用している割合が7割にのぼる。

 子どもが携帯電話を利用する上で、ルールを定めている割合は、小・中学生の親の約8割で、高校生では68.5%、大学生では50.0%だった。実際に定めているルールを自由回答形式で聞くと、金額の上限、利用時間帯の設定などが多く挙げられた。

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