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» 2009年12月01日 08時00分 UPDATE

傾向から探る「メールマーケティング」のコツ 第3回:単に目立つだけではない――モバイルメルマガに“デコメ”が効く

モバイルメルマガを“デコメ”で配信するケースが増えている。商品画像を直接見せたり、文字通りメールを個性的に“デコレーション”できるデコメだが、メルマガにおけるメリットは単に見た目の華やかさだけではない。

[北村伊弘(エイケア・システムズ),ITmedia]

 前回はECサイトのモバイルメールマガジンにおける配信時間や件名の傾向に関して紹介しましたが、今回は「本文」の工夫について解説をしていきます。

 モバイルメルマガで近年、非常に顕著なのが、デコメを活用するケースです。エイケアの調査結果では、実に半数のECサイトがデコメを採用していました(下図参照)。

photophoto モバイルメールマガジンの配信形態に関するグラフ

 しかし、企業が実際に送っているデコメをよく見てみると、いたずらにデコメを利用すれば販促効果が上がるという訳ではなく、そこにはノウハウが隠されているようです。多くのECサイトでは、デコメの利点を上手く生かして効果的な運用を行っていますので、以下にそのポイントをまとめてみたいと思います。

コンバージョンを高めるために画像を用いる

 これまで主流だったテキストメールでは、テキストのみで商品を説明するしかなく、読者に購入意欲を抱かせることが困難でした。また、仮にメールの説明文に惹かれてサイトに訪問したとしても、ユーザーが想像していたものと商品とにギャップが生じるケースが多々あると思われます。しかし、デコメによってメール中に商品画像を掲載すれば、受け手は商品のイメージを具体的につかむことができます。また、画像を見てからクリックしたユーザーは、テキストの場合と比べて商品に対する関心度が高いとも考えられます。

 デコメの「画像を差し込める」という特徴を生かし、「十分商品イメージがつかめる画像」を用いることによって高いコンバージョン(最終成果)を狙う――。こうした工夫が、ECサイトのメルマガでは多く見られます。

メールの短縮化を図る

 多くのECサイトでは、一回のメールで複数の商品を紹介するのが一般的です。しかしディスプレイの小さいモバイル端末向けのメールでは、複数の商品を紹介すると、メールが「長く」なりがちです。すると、ユーザーは画面をスクロールすることがわずらわしくなり、内容をきちんと読んでもらえなくなってしまいます。特にテキストメールでは商品の紹介をする際に、説明文とURLがどうしてもセットになるため、メールが縦に長くなってしまいます。

 一方、デコメであればURLの文字列を画面に出さずにリンクが設けられ、メール自体を短縮化できます。実はデコメは、画像を用いなくてもメリットを十分に生かせるのです。「受け手の受信料に影響するからデコメは送りたくない」という声も聞きますが、画像を使わなければ、容量にそれほど影響は及ぼしません。

目立たせる

 モバイルメールマーケティングの活性化に伴い、1人のユーザーが受け取るメルマガの数も増えています。そのような状況では、自社のメールを埋もれることなく読んでもらえるようにする工夫が重要です。まずは件名で、「おやっ?」と思わせることが重要なのですが、モバイルメールの開封率はそもそも高く、一旦は開かれることが多いと言われています。

 ですので、件名だけではなく本文も目立つものにして、差別化を図ることが非常に重要です。その場合、テキストメールでは見た目の差別化や与えられるインパクトに限界がでてきます。こうした点からデコメは企業に積極的に活用され、ブランド力のある企業のメルマガなどではロゴを冒頭に持ってくるなど工夫がされています。

“最初の画面”で内容を見せる

 テキストメールの場合、ユーザーがそれぞれ文字サイズを設定しているため、例えば“お得なキャンペーン情報”といったユーザーの興味に訴える肝心な箇所が、ファーストビューで表示されなかったりすることもあります。また、冒頭に広告を差し込んでいるような場合は、最初の画面に広告しか表示されない、といったことにもなりかねません。

 これがデコメの場合では、例えば「メルマガ会員限定○○%OFFキャンペーン開始」といった文言自体を画像にしてしまったり、あるいは文字サイズを送り手側でコントロールすることで、意図した内容を伝えやすくなります。


 次回は、メールの効果が表れるまでに若干のタイムラグが生じることになる、リアル店舗におけるモバイルメールの活用ノウハウについて解説をしたいと思います。

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