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» 2010年04月06日 07時00分 公開

サイエンスフューチャーの創造者たち:「パンドラの箱がある以上、誰かが開けるんで」 セカイカメラ井口氏×ラブプラス内田氏 (2/4)

[ITmedia]
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井口氏 BOTもそうですけど、Webやモバイルの世界では、ソーシャルな新しいメディアが生まれていて、会ったことのない人間やキャラクターと関わりを持てる。そんな中で初音ミクのようなキャラクターも生まれていて、バーチャルな存在とコミュニケーションしたり、仮想的な恋愛感情が存在し得る世界に入ってきているように感じるんです。その一方でラブプラスって、スタンドアローンな根っからのパッケージですよね。これはやっぱり仕事柄なんですか?

内田氏 結論を言ってしまえば仕事柄ですね(笑)。初音ミクって、まさにWeb時代のクラウド的なキャラクターだと思うんですけど、それに比べてウチの3人娘はキャラクターがかっちりしています。じゃあそんな3人娘が、なんでWeb的、クラウド的な動きを生みだしたかというと、“電源を切っても存在が消えない”というコンセプトが関係しているのではと思ってます。普通のゲームは電源を切ればその世界が消えてしまうけど、ラブプラスは1週間ほったらかしにするとキャラクターに怒られたりする。リアルタイムの概念を取り入れているんです。

井口氏 アトモスフィアみたいなものですね。

内田氏 そうです。この感じってARとすごく似ていますよね。セカイカメラのエアタグは、セカイカメラを起動していなくても仮想的にその場に存在し続けている感じがする。

――裸眼で3Dゲームが楽しめる「ニンテンドー3DS」が発表されたりと、現実空間にバーチャルなコンテンツを拡張する動きはますます強まっているように感じるのですが。


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内田氏 そう思いますね。あくまで現状で言えばですが、バーチャルで0から構築した世界はリアリティーという点で現実にかなわない。リアルにバーチャルを重ねた方が手っ取り早いですよ。

井口氏 セカイカメラって、“進歩であり退歩だ”とよく言われるんです。いつでもどこでも好きなところにアクセスできる従来のWebに比べると、ある意味不便。けれど、目の前にある世界のイメージや体験をふくらませることができる。実はラブプラスもそういう側面がありますよね。リアルタイムに束縛されたり、デバイスと一緒にわざわざ出かけてエクストリーム行為を楽しんだりするわけですから。しかも次回作はリアルな場所とひも付いた展開もあると聞いています。独特のワクワク感というか……一種の肉体的、身体的な感覚が作品の根底にあるのかなと思っています。

内田氏 それはありますね。例えばですけど、デバイスを携えて温泉に行くのと、ゲームの中で温泉に入るイベントを楽しむのでは、全然経験の内容が違うんです。まあ、外に出てまでイベントを楽しむユーザーは実際にはそれほど多くないとは思いますが、それでも僕らはそうしたムーブメントに注目してます。なぜかというと、それを経験したユーザーは、自分の思いを声を大にして伝えてくれると思うから。よくOLさんとかが海外に行って、思ったよりツライ旅行になっちゃっても、帰ってきたら「すっごいよかった!」って言ったりするじゃないですか。あれに近いかもしれない(笑)

 あと、そういう経験や感動をお客さん同士が共有するのを見ると、すごくうれしくなるんです。一緒に盛り上がれる仲間がいると、やっぱり経験も変わる。究極的には共有する相手が寧々さんとかになればいいと思うんだけど(笑)

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