KDDI、NFCケータイを決済以外にも活用する実証実験を開始

» 2010年04月22日 14時51分 公開
[ITmedia]

 KDDIが4月22日、NFC携帯電話の実証実験を5月1日から開始すると発表した。東芝が開発するNFC搭載端末と専用のau ICカード、サーバを用いて、NFC携帯電話を、ICカード代わりにする、リーダー/ライターとして活用する、Bluetoothの設定を自動的に行う、といった用途で活用する実験を各社と実施する。実験期間は12月31日まで。

 NFC(Near Field Communication)は、近距離無線通信技術の1つ。NXPセミコンダクターズ(旧フィリップスセミコンダクターズ)とソニーが共同開発した規格で、13.56MHz帯を利用する。RFID技術(ICカード/ICタグ)の次世代標準規格として国際標準機関(ISO)に承認されており、日本で一般的に利用されているFeliCaや、欧州で多く活用されているMifare(ISO/IEC 14443 Type A)、住民基本台帳カードなどで使われているISO/IEC 14443 Type Bといった規格に対応している。このためNFCを搭載した携帯電話は、クレジットカードや電子マネーの決済サービスから交通機関での利用、IC運転免許証、チケットサービス、ICタグを内蔵したポスターなどからの情報取得など、さまざまな方面での利用が検討されている。

 今回KDDIが実施するのは、このNFCを組み込んだ携帯電話で実験参加企業各社との共同実験。参加企業はKDDIを含む15の法人・団体で、実験では、クレジットカードや会員証、チケットとしてNFC携帯電話を使うICカードの代替としての活用や、ポスターなどに貼られたICタグを読み取って情報を取得するリーダー/ライターとしての利用、携帯電話をかざすことで受信側機器のBluetooth設定を自動取得し、端末のBluetoothを自動起動するBluetooth起動ツールとしての使用などを検証する。

 実験を実施するのは、アイ・ビー、アイワイ・カード・サービス、オリエントコーポレーション、クレディセゾン、じぶん銀行、全日本空輸、大日本印刷、TOHOシネマズ、凸版印刷、トヨタ自動車、日本遠隔制御、日本航空、ビー・ユー・ジー、T-Engineフォーラム。またKDDIも独自にIC運転免許証の読み込みやケータイへの搭載などを実験で検証する。実験に協力するのはNTTデータ、ジェムアルト、テックファーム、デンソーウェーブ、東芝、凸版印刷、野村総合研究所、日立製作所、MasterCard Worldwide。

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