連載
このようなアプリ/コンテンツ市場の大きさは、iPhoneにユーザーを惹きつける。そしてユーザーが増えることが、さらにアプリやコンテンツの制作者を惹きつけるという好循環を生みだしているのだ。日本のコンテンツプロバイダーやゲームメーカーにとっても、iモードなど従来型のケータイ向けと同じく、“有料でコンテンツやサービスを買う市場”が構築されていることは大きなメリットだ。実際、先見性や行動力のある日本企業ほど、iPhone OSのプラットフォームにいち早く参入し、実績とノウハウを蓄積している。後発のAndroidやWindows Phoneも、コンテンツとアプリのエコシステムを重視する方向に舵を切っているが、iPhoneのそれと比べると、質・量ともに見劣りする。この分野におけるAppleの優位性は、未だ揺らいでいない。
しかし、その一方で、iPhoneがさらに一般層まで広く、深く浸透するには課題も残されている。
iPhoneは、その利用開始からコンテンツ/アプリの活用まで、iTunes/PCとの連携を前提にしている。パソコンの世帯普及率が85%を超え、とりわけ10代後半から20代のパソコン利用率が10年前より高いことを踏まえれば、今のところそれはiPhone普及の妨げにはなっていない。
しかし、今後さらにiPhoneの裾野を広げるためには、PC連携前提のみだと普及のハードルになる。また、Appleではメールや各種シンクロ機能を提供する個人向けクラウドサービス「Mobile Me」を提供中だが、これとiPhoneとの組み合わせは使い勝手が抜群にいいものの、年間9800円という価格が利用の足かせになっている。iPhoneをより幅広い層にまで広げるには、iTunesのクラウド化と、Mobile Meへの無料プラン導入が必要になるだろう。次期iPhoneにあわせてこれらの課題解決を図るかどうかも、WWDCの注目ポイントである。
筆者はiPhone 3Gが発表されたとき、そのイノベーションとビジネスモデルを「津波」と評した。日本のキャリアとメーカーが古いビジネスモデルを変えて、新たな時代に対応しなければ、iPhoneという津波に押し流されることすら考えられると書いたのだ。
あれから2年。筆者の予想どおり、iPhoneは巨大な波となって日本市場を席巻し、その影響力は日増しに強くなっている。
今年に入ってからは、ドコモが販売したソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズの「Xperia」が好調なセールスを記録し、auも日本市場向けのスマートフォンとして「IS01」と「IS02」を投入するなど、iPhoneに追随して新たなスマートフォン市場を作る動きが活発化してきている。
しかし、本格普及期に入ったiPhoneに追いつくには、ドコモやKDDIのスマートフォンへの取り組みは“まだ遅い”と言わざるを得ない。誤解を恐れずにいえば、従来のケータイとの棲み分けや2台目市場での展開を悠長に考えている余裕はなくなった。AndroidやWindows Phoneを「1台目のスマートフォン」として訴求し、従来型のケータイからの移行を強く促すくらいのスピード感を持たなければ、iPhoneには追いつけないだろう。携帯コンテンツビジネスも同様であり、iPhoneをはじめとする次世代のプラットフォームを強く意識し、先手を打っていくフットワークが必要である。
iPhoneはインターネットと人々の生活を進化させようとしている。そして、海外だけでなく日本でも、一般ユーザーがiPhoneに呼応し始めた。Appleの快進撃は、まだまだ続きそうだ。
快進撃はいつまで続く?――本格普及期に入ったiPhone(前編)
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黒船どころではない、津波だ――iPhone、驚異のビジネスモデル Copyright© 2012 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
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3月14日〜16日
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通話の終了を“ブルッ”とお知らせ 「通話終了時の振動」
スマホで電話をかけたあと、つい通話終了アイコンを押し忘れることはないだろうか。この押し忘れを防げるアプリを紹介しよう。
契約者数
| 現在の携帯契約数(4月末) | |
|---|---|
| NTTドコモ | 6025万7800 |
| au | 3534万9500 |
| ソフトバンク | 2922万1700 |
| イー・アクセス | 402万0000 (3月末) |
| 携帯累計 | 1億2884万9000 (イー・アクセス含む) |
| ウィルコムPHS | 459万7800 |
| 携帯・PHS累計 | 1億3344万6800 (イー・アクセス含む) |
| UQコミュニケーションズ | 246万0600 |
Web閲覧端末数/MNP利用状況
| Web閲覧端末数 | |
|---|---|
| iモード/spモード | 5188万7400 |
| EZweb/ISNET | 2869万8500 |
| Yahoo!ケータイ | 2240万8700 |
| EMnet | 非公開 |
| 累計 | 1億0299万4600 |
| MNP利用状況(差し引き 4月末) | |
|---|---|
| NTTドコモ | −10万3700 |
| au | 6万4900 |
| ソフトバンクモバイル | 3万9900 |
| イー・アクセス | −1100(推定) |
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