それぞれ機能に個性あり――Androidの乗換案内アプリを比較する(2/2 ページ)

» 2011年06月01日 10時00分 公開
[今西絢美,ITmedia]
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有料サービスを使えば“総合ナビ”に進化――「NAVITIME」

 フィーチャーフォン向けサービスでも定評のある「NAVITIME」。無料で1本前・後の検索、さらには乗り換えに最適な乗車位置も教えてくれる“太っ腹”なアプリと言えよう。また、路線図から駅を探し、出発駅と到着駅を入力できるのもなかなか便利だ。ブックマーク機能も搭載しているし、駅名の入力時には現在地付近の駅を「周辺駅」として一覧で表できたり、入力時のインクリメンタルサーチに対応していたりと、かなり高機能なアプリに仕上がっている。


photo 電車の乗り換えに関することなら、ほぼすべての機能を網羅。天気の確認もできるし、エレベータ利用の設定もできるなど、芸が細かい

photo 路線図を見ながらの駅名入力ができるのは意外と便利。電車内で路線図を確認したいときなどにも使える


photo NAVITIME

 ユーザーからの投稿を活用した「電車混雑リポート」も便利な機能の1つ。周辺路線の混雑状況はもちろん、全国の路線の混雑状況がユーザーからの投稿により集められている。混雑状況をあらかじめ把握しておけば、満員電車に乗る心構えもできるし、混雑を避けて路線を変更することもできる。

 さらにこのアプリでは、通常の乗り換え検索に加え、住所や電話番号、カテゴリから店舗や施設、病院などを検索できるマップ機能を搭載。有料サービスに加入すれば、徒歩ナビゲーションなども含む“ドアtoドア”の総合ナビゲーションサービスも利用できる。


photo これだけの機能があればGoogleマップいらず。グルメ情報の検索もできるなど、生活に関するあらゆる情報をサポートしてくれる

photo 電車の混雑状況を調べられるのが面白い。電車の中で書類をじっくり読みたいときなど、座れる電車を狙うのに使えそう

 有料サービスの「PCコース」は月額315円で提供されており、契約すれば目的地までの音声案内の利用や、PCサイトとの連携機能などが利用できる。以前からNAVITIMEを愛用しているユーザーなら、Androidアプリも積極活用したいところだ。ただ、電車の乗換検索だけでいいというユーザーは、より使い勝手がシンプルなほかのアプリを選択するのもいいだろう。


photo 車、電車、バス、徒歩を組み合わせたルートの検索ができる。徒歩でのナビ利用時に音声ガイドをしてくれる本格派だ

 現在は災害支援のため、鉄道の遅延・運行情報が無料で閲覧できる。この夏は節電の影響でダイヤが変更になるケースも考えられる。そんな時には同機能を積極的に活用するといいだろう。

※初出時、災害支援の無料機能としてお知らせメールでの情報配信機能を挙げていましたが、同機能は有料となります。お詫びして訂正します。

検索結果を保存すればオフラインでも安心――「路線ドロイド」

 「路線ドロイド」は、goo路線、Yahoo!路線情報、Googleトランジットの3つの路線検索サービスからどれかひとつを選択して検索できるアプリだ。サービスにより検索結果の表示画面、調べられる情報などに違いがある。

 goo路線は見やすい画面構成が特徴で、5分前・後の電車の検索、時刻表検索、乗車位置の確認ができる。一方、Yahoo!路線情報では、1本前・後の電車の検索や、出口案内などの駅情報の表示、周辺地図の閲覧など、いろいろな機能が使える。Googleトランジットの機能は非常にシンプルで、路線、所要時間、料金のみが表示される。さっと路線を調べるだけならこれで十分だ。


photo goo路線の検索結果。有料の乗り換え案内アプリ並みの機能性を持つ

photo Yahoo!路線情報は、駅に関する詳細な情報を調べられるのが便利。目的地に到着する前に出口情報も調べられるのはうれしい

photo シンプルさで選ぶならGoogleトランジット。最低限の情報をチェックするのに向く


photo 路線ドロイド

 駅名などを入力する最初の画面以外は、各検索サービスのWebサイト画面がそのまま使われており、ほかの乗り換え案内アプリに比べるとインタフェースが使いにくいと感じるかもしれない。しかし、他のアプリでは有料で提供されているようなサービスが使えたりと、機能面ではまったく引けを取らない優れた無料アプリと言えよう。

 また、検索結果を保存できることも特筆すべき点だ。保存した検索結果は圏外エリアでも確認できる。そのほか、ユーザー投稿による運行情報を提供する「ジョルダンライブ!」やgoo路線の運行情報ページへのリンクも設けられている。


photo 検索結果をアプリ内に保存できるので、電波状況を気にしなくていいのがよい。経路をタップすると、以前に保存した検索結果が閲覧できる

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