「ThinkFree Office Mobile」は閲覧機能のみの無料版と、編集機能も備えた有料版(1177円)が用意されている。Word、Excel、PowerPointのファイルに対応し、有料版ではPDFの閲覧も可能だ。
Googleドキュメントにも対応しているのだが、仕様が独特だ。ファイルをタップし「開く」を選ぶと、ThinkFree Officeではなく他のアプリやブラウザが選択肢としてポップアップし、それらのアプリからファイルを閲覧することになる。ファイルを端末にダウンロードした場合は、「マイ文書」にダウンロードしたファイルがストックされ、ThinkFree Officeで閲覧できる。
Wordの編集機能は多機能なうえに使いやすい。編集時には画面下にメニューバーが表示され、そこから各種編集機能をすばやく立ち上げられる。文字の選択、右寄せ/左寄せといった設定、文字の各種装飾、さらには写真の挿入も可能だ。
Excelでは、図表も含め再現度が高く、PCと同じ感覚で利用できる。ただし、シートのタブ機能は用意されておらず、「MENUボタン→ワークシート→任意のシートを選択」というステップが必要になる。Wordの時と同様に、編集時には画面下のメニューバーから各種機能にアクセスが可能だ。もちろん関数の入力アシスト機能もある。
PowerPointの閲覧では、一部のファイルに表示の崩れが見られた。編集は、やはり画面下のメニューバーから操作することになる。文字の入力、修正だけでなく、フォントの変更や写真の挿入などができるのがうれしい。
このように細かな編集機能を備える同アプリだが、さらに大きな特徴として独自オンラインサービス「ThinkFree Online」との連携機能がある。officeファイルを保存し、複数のデバイスで共有できるWebサービス
1Gバイトの容量が用意されている。ThinkFree Onlineにファイルを保存しておけば、編集したファイルをPCからも閲覧でき、利便性がさらに高まるだろう。
前述のThinkFree Onlineは独自のクラウドサービスだが、一方で日頃からDropboxやSugarSyncといったオンラインサービスでドキュメントを共有しているユーザーも多いだろう。そこでお勧めしたいのが、「Quickoffice pro」(1177円)というアプリだ。
アプリのトップページを見れば分かるが、ひと目で理解できるシンプルなユーザーインタフェースを採用している。各アイコンをタップすると、端末やmicroSDカード内から指定した種類のOfficeファイルのみを表示したり、参照元やファイル名での検索ができたりする。いろんなフォルダに散らばってしまったファイルを効率よく探せるのがうれしい。
各ファイルの編集機能では、MENUボタンを押すことで、横にスライドできるメニューバーと標準的なメニューバーが交互に出るので、使いやすい方を利用しよう。また、戻る/進むボタンも用意されており、入力をミスした際などに便利だ。
Excelの表示では日付や図表の崩れが少し気になったが、一方でシートのタブで切り替えられるのが便利だった。また、PowerPointのスライド作成時に、端末内のギャラリーデータを利用して画像を挿入できるのもいい。
さらに、同アプリではGoogleドキュメント、Dropbox、SugarSync、MobileMeなどのオンラインサービスにアプリからスムーズにアクセスできる。トップメニューの「アカウント」をタップして、自分の使っているサービスを選択・設定すれば、クラウド上のOfficeファイルを端末やmicroSDカード内のファイルと同じ感覚で扱えるようになる。複数のオンラインストレージサービスを使い分けているユーザーには、非常にありがたい機能だろう。
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