節電だけでなく「癒し」効果も、シャープが「さくら色」のLED照明を発売LED照明

蛍光灯などの旧来の照明器具と比べて、LEDには光の色を調節できるという特長がある。この特長を生かした製品がシャープから登場した。

» 2012年03月14日 16時03分 公開
[ITmedia]

 シャープは2012年3月16日、「さくら色LED照明」(図1)3機種の販売を開始した。寒色、暖色に加え、2種類の「さくら色」(ソメイヨシノ、八重桜)で発光する機能を備え、それぞれの光色で光の強さを10段階で調節できるほか、光色を寒色から暖色に10段階で調節することも可能。同社の研究によると、さくら色の光は人間に精神的な癒しの効果を与えるほか、安眠を誘う効果もあるという。

ALT 図1 シャープのさくら色LED照明。寒色、暖色に加え、ソメイヨシノ(左)、八重桜(右)という2種類のさくら色の光を発する。中央部は常夜灯として機能する。画像をクリックすると拡大

 価格はオープン。参考実売価格は14畳向けの「DL-C604V」が75,000円前後。12畳向けの「DL-C504V」が65,000円前後。8畳向けの「DL-C304V」が55,000円前後。消費電力はそれぞれ84W、76W、48W。全機種とも、設計寿命(光束が70%まで低下するまでの時間)は40,000時間。

 同社が「さくら色」としている色には「ソメイヨシノ」と「八重桜」の2種類がある。ソメイヨシノは淡い色で、八重桜はソメイヨシノよりもやや赤に近い(図2)。

ALT 図2 ソメイヨシノ(左)、八重桜(右)で部屋を照らした例。画像をクリックすると拡大

 本製品の販売開始に先立って、シャープは2012年2月21日から、2つのさくら色の違いをアピールするAndroid向けアプリケーション(図3)をGoogleが運営するAndroid向けアプリケーション提供サービスであるGoogle Playを通して無償配布している。さらに、Android搭載スマートフォンを照明機器のリモコンとするアプリケーションも配布している。

ALT 図3 シャープが配布しているAndroidアプリケーション。左側がソメイヨシノで右側が八重桜

 同社は2009年に13色のカラーLED照明を使って、人間に与える効果を実験し、その結果最も多くの被験者が薄紅色(さくら色)の光に幸せを感じたという回答を得たという。さらに、総合医科学研究所の検証から、薄紅色の光には人間の気持ちを癒す、快適な気持ちにさせる、寝付きを早める、よく眠れる、目覚めを良くするという効果があるという結論を得て、今回の製品化に至った。

 また、奈良女子大学と共同で1日の生活サイクルに合わせた最適な光色を研究し、その結果を反映させた機能「エコあかリズムさくらプラス」も搭載した。朝、昼、夕方、就寝前、就寝中などの場面に合わせて、自動的に発光色を切り替える機能だ。

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