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» 2012年03月26日 19時27分 UPDATE

蓄電・発電機器:可搬型の蓄電池1000台を導入、大規模ピークシフト計画を大和ハウス工業が発表

5月に北海道電力の泊原発3号機が停止すると、日本のすべての原子力発電所が停止することになる。今年は暑い夏を原発なしでやり過ごさなければならない。大和ハウス工業は、大量の可搬型蓄電池を利用した大規模なピークシフトを計画している。

[笹田仁,ITmedia]

 大和ハウス工業は2012年3月26日、同社の事務所や工場などの事業拠点(合計で200拠点)に可搬型のリチウムイオン蓄電池を導入すると発表した。夏のピーク時に、蓄電池に充電しておいた電力を使うことで、電力会社から供給を受ける電力量を少なくする「ピークシフト」が狙い。

ALT 図1 大和ハウス工業が今回の計画で導入する可搬型蓄電池「パワーイレ」。蓄電容量は2kWh。画像をクリックすると拡大

 導入する蓄電池はエリーパワーの「パワーイレ」(図1)。1台当たりの蓄電容量は2kWh。2012年4月10日から順次、合計で1000台導入する。そのうちの600台は今夏の電力不足が特に深刻になるとみられる関西電力管内の拠点に配備する。

 電力需要が減少する23時から7時までの8時間で蓄電し、電力需要がピークを迎える13時から18時までの5時間は蓄電池に蓄えた電力を、拠点で使用するパソコンや卓上LED照明の電力に利用する計画(図2)。

 実際に拠点に配置したら、蓄電池1台につき、ノートパソコンと卓上LED照明を10組接続する(図3)。1000台導入することで、10,000人分のノートパソコンと卓上LED照明の電力のピークシフトが可能になる。1000台をフル稼働させることで、合計で最大2MWh分のピークシフト効果を期待できる。同社は蓄電池導入のために、10数億円投入する。

ALT 図2 蓄電池には業務用のノートパソコンと卓上LED照明を接続する。1台の蓄電池にノートパソコンと卓上LED照明を10組接続する。出典:大和ハウス工業

ALT 図3 オフィスに蓄電池を設置したところ。画像をクリックすると拡大

 同社は、昨夏の電力不足対策として、事務所、工場における輪番休業に踏み切り、各拠点に消費電力量を監視するシステムを導入。さらに、LED照明などを採用することで、ピーク時の電力を前年の夏と比べて24%抑えることができたという。

 今回の取り組みには、停電時も事業を継続させるためのバックアップ電源の確保という狙いがある。さらに、「企業の責任として、ピーク時に電力会社からの電力を使用せず、必要としている人が使えるようにする」ということも考えているという。

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