業界初、白熱電球100W形に相当する大光量を実現した広配光タイプのLED電球LED照明

LED照明の普及が進んでいる。特に進んでいるのは白熱電球のLED電球への置き換えだ。従来の照明器具をそのまま使えて、大幅に消費電力量を削減できる。日立アプライアンスは業界で初めて、白熱電球100W形に相当する光を放つ広配光タイプのLED電球を発売する。

» 2012年06月22日 09時30分 公開
[笹田仁,スマートジャパン]

 日立アプライアンスは広配光タイプのLED電球の新製品「LDA15D-G」の販売を2012年7月13日から始める(図1)。業界で初めて、100W形の白熱電球に相当する量の光を放つことが特長。全光束は1520lmで、光色は昼光色。消費電力は15Wで、寿命は4万時間。価格はオープン。予想実売価格は5980円。

Hitachi Appliance 100W LED 図1 日立アプライアンスが新たに発売する広配光タイプのLED電球。100W形の白熱電球に相当する量の光を放つ

 LED照明の光源であるLED素子は、強く発光すると大きな熱を発する。この熱を放置しておくとLED素子が高熱を帯びるようになり、その結果LED素子が壊れてしまう。日立アプライアンスが、100W形白熱電球に相当する光を放つ製品を実現するために特に工夫した部分は放熱部だ。

 同社の従来のLED電球と同様、光を放つ部分を支えるボディ部をスリット構造にして、この部分で放熱するように設計した(図2)。さらに、光量の増加に伴う熱量の増加に対応するために、スリット部の表面積を同社の従来製品「LDA11D-G-A」(白熱電球80W形相当で、光色は昼光色)に比べて1.3倍に拡大した。これで、高熱を発するLED素子を効率良く冷やし、強く光らせることを可能にした。

Hitachi Appliance 100W LED 図2 日立アプライアンスのLED電球はボディ部がスリット構造になっており、LED素子が発する熱をこの部分で発散する設計になっている

 LED素子が放つ光を、均等にむらなく拡散させるカバーで発光部を覆っている部分も従来製品と同様。これにより、下方向だけでなく、口金方向にも光が拡散する。

 LDA15D-Gと同時に、広配光タイプのLED電球「LDA15L-G」も発売する。広配光タイプとしては初めて、電球色で白熱電球80W形に相当する光を放つ製品だ。昼光色の製品に比べると電球色の製品は発光効率が落ちるため、光束は白熱電球80W形相当でも、LDA15D-Gと同様の放熱部を備える。全光束は1160lm、消費電力は15Wで、寿命は4万時間。価格はオープン。予想実売価格は5980円。

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