太陽光発電の遠隔監視サービス、買取制度に合わせて10年契約で提供エネルギー管理

家庭向けに太陽光発電システムの遠隔監視サービス「エコめがね」を提供しているNTTスマイルエナジーが企業向けに機能を拡充した。発電能力が10kW以上の大型システムに対応できるようにしたほか、固定価格買取制度に合わせて10年間の長期契約で提供する。

» 2012年08月06日 15時30分 公開
[石田雅也,スマートジャパン]

 7月から始まった再生可能エネルギーの固定価格買取制度により、太陽光発電の電力が長期間にわたって高く売れるようになったため、多くの企業と家庭で太陽光発電システムの導入が進んでいる。家庭ではHEMS(家庭向けエネルギー管理システム)などを使って発電量の監視が可能だが、企業においては発電規模に応じた監視システムの導入が必要になる。

 NTTスマイルエナジーは家庭向けの遠隔監視サービスとして「エコめがね」を5月から提供しているが、これを8月1日から企業向けに拡充した。エコめがねは無線のセンサーを使って発電量を計測するのが特徴である。家庭向けのサービスでは分電盤にセンサーを取り付けるが、企業向けでは電力変換用のパワーコントローラにセンサーを接続する(図1)。

図1 発電能力が大きい場合のシステム構成。出典:NTTスマイルエナジー

 1台のセンサーで発電能力が20kWまでの太陽光発電システムに対応でき、20kWを超える場合には複数のセンサーを組み合わせる。測定した発電量のデータはインターネット経由でNTTスマイルエナジーのサーバーに集められて、日別や時間帯別に集計した結果をパソコンやスマートフォンで確認することができる(図2)。複数のセンサーを組み合わせた場合の合計値はグラフではなくてCSV形式のファイルでダウンロードする形になる。

図2 日別の発電量を表示した画面例。出典:NTTスマイルエナジー

 従来のセンサーは電池で動くタイプだったが、太陽光発電システムが遠隔地にある場合に備えて交流の電源で使えるようにACアダプタを内蔵したタイプも用意した。利用料はセンサー1台を含む10年契約で約10万円になる。太陽光発電の買取期間が20年に設定されているため、長期契約で提供するほうが導入する企業にとってもメリットがあると判断した。太陽光発電システムの販売会社などを通じて拡販する。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.