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» 2012年09月24日 07時15分 UPDATE

LED照明:光色や照度を自動制御、快適さと生産性向上を狙った照明システム

LED照明というと、消費電力低減と電力コスト削減を目的に導入する例が多い。しかしLED照明には従来型照明とは異なり、光色を変えられるなどの特長があることを忘れてはならない。前田建設工業はLEDならではの特長を生かした照明システムを開発した。

[笹田仁,スマートジャパン]

 前田建設工業がキルトプランニングオフィスなどと共同で開発した「環境配慮型次世代照明システム」は、消費電力低減だけではなく、LEDならではの特長を生かして快適な空間を作ることを狙ったもの。

 時間帯や場所に応じて、それぞれ照明の光色や照度をあらかじめ設定しておくと、設定した通りに光色と照度が変わる(図1)。照度を変えることで、日中の自然光を利用できる時間帯に照明を無駄に明るくする必要がなくなる。光色を変えると、その空間で活動している人間の精神状態に影響し、生産性向上やリラックスといった効果を期待できる。

 ただし自動制御だけでは不満を訴える人が出る可能性もあるので、スマートフォンで周囲の光色や照度を自由に調整できる仕組みも盛り込んでいる。

Maeda_Kensetsu_Lighting_System_1.jpg 図1 時間帯や場所に応じて光色を使い分ける。左から電球色、白色、昼白色。電球色には人間をリラックスさせる効果があり、白色、昼白色と光色が青色に近づいていくと、人間の集中力を高める効果が上がる

 照度センサーと人感センサーも加えることで、周囲の明るさに合わせて照明が光るようになるほか、人間が消灯を忘れがちな場所でも確実に消灯させることができる(図2)。

Maeda_Kensetsu_Lighting_System_2.jpg 図2 事前設定に応じた自動制御に、センサー制御を加えることで無駄をなくす

 LED照明は2種類用意した。1つは一般的な、消費電力効率が高いもの。こちらはオフィスの執務室など、多くの人が活動する場所で利用する。

 もう1つは紫色LEDを光源として使い、RGB蛍光体で覆ったものだ。こちらの方が平均演色評価数が高くなるので、部屋を美しく見せたい応接室や、より正確に色を見せなければならない写真スタジオなどに利用する。前田建設工業は印刷・食品工場や医療施設などへの導入を狙っている。

 管理者向けにも便利な機能を用意している。管理者は専用タブレットで時間と場所に応じた光色と照度を設定できるだけでなく、プロジェクターを使ってプレゼンテーションをするようなときに、スクリーン周辺の照明を消灯するなどの細かい制御もできる。

 さらに、オフィスのレイアウト変更などの時にタブレット上の操作だけで、照明のスイッチと、対応する照明器具の組み合わせを変える機能も提供する。レイアウトを設定するときに作ったブロックごとに消費電力量の推移を確かめることも可能。

 設定した内容に応じた自動制御などはサーバが担当する。照明器具にはLEDコントローラがつなっており、すべてのLEDコントローラはLANでサーバにもつながっている。タブレットやスマートフォンで通信するには、アクセスポイントを用意して通信する。

 この環境配慮型次世代照明システムは、三菱地所が「今後の大規模なオフィスビルへの展開を視野に入れた技術を検証する環境モデルビル」に導入することを決めている。

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