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» 2012年09月27日 09時15分 UPDATE

蓄電・発電機器:国内最大出力を誇る移動電源車、原発のバックアップ電源として納車

災害時や大規模停電時に役立つのが、蓄電池や発電装置を搭載した電源車だ。IHIは国内では最大の出力を誇る電源車を完成させ、東京電力に納車した。納車先は柏崎刈羽原子力発電所と福島第二原子力発電所だ。

[笹田仁,スマートジャパン]

 IHIとその子会社であるIHIジェットサービスは、国内最大となる出力3.6MW(3600kW)の発電能力を持つ移動電源車を完成させ、東京電力に納品した(図1)。

IHI_Power_Generating_Vehicle_1.jpg 図1 IHIが納入した電源車を左前方から見たところ(左)と、横から見たところ(右)

 英国のロールスロイス社が製造した航空機向けジェットエンジンを改造し、ガスタービンとしたものを25トントラックに搭載したもの(図2)。このトラックにはガスタービンと発電機を搭載する。

IHI_Power_Generating_Vehicle_2.jpg 図2 今回IHIが納入した電源車が搭載するガスタービン。ロールスロイス社製の航空機向けエンジンを基にしている

 稼働させるには、関連装備を搭載したトラックがほかに必要になる。燃料タンク、蓄電池、制御装置といった機器を搭載した15トントラックとセットで利用する。今回IHIが納入した電源車は受注から約1年で納入を済ませた。

 納入先は東京電力の柏崎刈羽原子力発電所と、福島第二原子力発電所。津波対策のバックアップ電源として利用するという。航空機向けエンジンを転用したガスタービンは、稼働を始めてから間もなく大電力を得られるため、非常時に迅速に電力を供給できる。1秒を争うような緊急時に向いているということだ。東京電力はバックアップ電源の準備を進めながら、原子力発電所再稼働を狙っているのだろう。

 IHIは、原子力発電所向けバックアップ電力としてだけでなく、通信会社などの非常用電源として電源車を拡販していく構えだ。

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