全国の製造、開発拠点で夏のピーク電力を28%削減エネルギー管理

ブリヂストンは今夏の節電要請期間(2012年7月2日〜9月7日)における節電の取り組みとその効果を明らかにした。大量の電力を消費する製造、開発拠点では、全国合計でピーク時の電力を28%削減できたという。

» 2012年10月31日 13時00分 公開
[笹田仁,スマートジャパン]

 ブリヂストンとその関連会社は全国31カ所に製造、開発拠点を保有している。内訳は東京電力管内が12カ所、中部電力管内が5カ所、北陸電力管内と関西電力管内が1カ所ずつ、中国電力管内が4カ所、九州電力管内が8カ所だ(図1)。

図1 ブリヂストンの主力製造、開発拠点の1つである東京工場。契約電力は2万2450kW

 31カ所の製造、開発拠点はすべて大口需要家扱いとなっており、契約電力はすべて500kWになる。今夏の31拠点のピーク時使用電力は合計で158MW。これは、2010年と比較して28%減となる。

 31拠点では、節電に向けてさまざまな活動を実施したが、中でも効果が大きかったものとしては4点挙げられるという。1つ目は消費電力量が少ない最新機器への入れ替え。2つ目は自家発電装置のフル稼働。3つ目は消費電力量の見える化システムを全国の拠点に設置したこと。4つ目は工場の稼働シフトの調整だ。稼働シフトの調整では、海外工場も計算に入れ、生産量を見積もり、必要に応じて夜間にも工場を稼働させたという。

 大口需要家扱いとならない事業所(全国に1178カ所)でも節電活動に取り組み、消費電力量を2010年比で20%削減したという。さらに従業員の家庭においても節電に取り組んでもらうため、特設Webサイトを解説し、節電に役立つ情報を発信したという。その結果、1万1569人の従業員が自宅における節電にも取り組んだとしている。

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