豊田通商はトヨタ車体が販売する小型電気自動車「コムス」を利用したカーシェアリング・サービスを始めた。予約管理システムに、充電池の残量や予約状況から走行可能距離を予測する機能を盛り込んだ。
今回提供を開始した予約管理システムは、豊田通商とソフトウェア開発を手掛けるサージュが共同で開発したもの。サービスはサージュの関連会社であるジョイカが提供する。
サービス開始時点では愛知県長久手市にあるマンション「プレシアスシティー・ザ・シーズンズ」に2台の車両を、東京都港区赤坂にあるマンション「アクシア青山」に1台の車両を配置する(図1)。プレシアスシティー・ザ・シーズンズに配置した2台はマンション居住者だけが利用できる。一方、アクシア青山に配置した車両は、マンションの居住者だけでなく、近隣の法人も利用できる。
利用するには、ジョイカが運営するWebサイトにアクセスし、予約を取る必要がある。この予約状況を管理するシステムはコムスの充電池の残量を検知し、空き時間に充電できる電力量を予測し、利用希望者が指定した時間に走り出したらどれくらいの距離を走行できるかを表示する機能を備えている。目的地を指定すると、その地点までたどり着けるかどうかということも知らせてくれる(図2)。
コムスは家庭用コンセントから充電できるようになっているが、満充電まで6時間かかる。カーシェアリングで使用することを考えると、外出先では充電できないと考えなければならない。急速充電が可能な電気自動車も多いが、急速充電できる充電ステーションはまだそれほど多くない。「予約時に走行可能距離を見積もってくれる」機能は、電気自動車のカーシェアリングに欠かせないものになっていくだろう。
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