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» 2012年11月16日 09時00分 UPDATE

自然エネルギー:目標は5年間で合計500MW、洋上風力発電で2社が協業を検討

新日鉄住金エンジニアリングと鹿島建設は、洋上風力発電施設の建設で協業することを検討している。洋上風力発電機の基礎部分の設計施工ノウハウを持つ新日鉄住金エンジニアリングと、風力発電所の設計施工などで実績を持つ鹿島建設がお互いの長所を生かす組み合わせだ。

[笹田仁,スマートジャパン]

 協業では、1年間に複数の洋上風力発電所を建設し、その最大出力合計値が100MWとなることを目標とする。5年間で合計500MWを超えることも視野に入れている。協業が成立すれば、両社は最適な工法を提案しあうなど、積極的に活動を始めるとしている。さらに、洋上に巨大な発電用風車を建設するために大型建設用作業船を2社で共同保有することも検討している。

 新日鉄住金エンジニアリングと鹿島建設はこれまでも、洋上風力発電施設の建設について技術課題や市場動向などについて意見を交換してきた間柄だ。その交流から、両社が持つ優れた点を利用できれば、お互いの足りない部分を補完し合えるということになったようだ。

 新日鉄住金エンジニアリングは、防波堤や海底トンネルなどの海洋構造物の設計施工の実績を多く積んでいる。その実績を生かして風力発電機の基礎部分の設計施工でも実績を残しつつある。

 鹿島建設は巨大な桟橋の建設など、海上工事の経験を持っており、各種発電所の設計施工の実績もある。風力発電については、風況調査や基礎部分の大臣認定取得、風力発電所の設計・施工など幅広い経験を持っている。

 両社は今後風車の大型化や洋上風力発電所の大規模化を期待できるとし、今後は洋上風力発電施設の建設に大きなチャンスがあると見ている。

 洋上風力発電施設の建設には、基礎部分の建設、巨大風車の建設、陸上で構成要素をある程度組み立て、洋上で組み合わせる技術、海上での建設作業、発電した電力を地上に送る海底ケーブルの敷設など、乗り越えなければならない技術的な壁が多い(図1)。

Kajima_NSENGI_Offshore_Wind_Power.jpg 図1 洋上風力発電施設の建設に必要な主な工程

 技術的な壁が多いということは、建設コストが高く付くということでもある。今回の2社の協業のように、得意な部分を持ち寄って協業できれば、洋上風力発電施設の建設期間が短くなり、コストも下がる。本格的な普及に向けて進んでいくだろう。

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