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» 2012年12月20日 07時00分 UPDATE

エネルギー管理:自社検証で50%以上の省エネに成功した工場、受注開始

大和ハウス工業は従来の工場と比べて、大幅な省エネが可能になる工場「D's SMART FACTORY」の受注を始めた。九州にある自社工場で実施した省エネ活動で得られた成果を採り入れたもので、自社工場における活動では最大で51%の省エネに成功している。

[笹田仁,スマートジャパン]

 D's SMART FACTORY(図1)は、主に3つの方法で省エネを実現する。1つ目は自然の力を上手に制御すること。2つ目は省エネ機器、蓄電池、発電機器の導入。3つ目はエネルギーの制御だ。

Daiwa_House_Eco_Factory_1.jpg 図1 大和ハウス工業が提供する「D's SMART FACTORY」のイメージ

 自然の力を上手に制御するとは、例えば自然光を屋根から採り入れ、照明を使う機会を減らすこと(図2)。

Daiwa_House_Eco_Factory_2.jpg 図2 自然光を採り入れられるようにした屋根

 反対に自然の力による悪影響を遮断する仕組みと採り入れている。工場の窓ガラスには断熱性能の高いガラスを導入する。夏は外からの熱気を遮断し、冬は寒い空気を遮断することで、空調機器の運転効率を高める。

 屋根や壁面には芝生を敷き詰め、夏の強い日差しを遮断して、工場内が温まることを防ぐ。これも、空調機器の運転効率向上に役立つ。屋根には後に説明する太陽光パネルを敷き詰めることで、同様の効果を期待することもできる。

 省エネ機器の導入ということでは、工場の天井照明に消費電力量が高い水銀灯に代えてLED照明を導入する点が挙げられる。蓄電池は蓄電容量が2.5kWhか、10.5kWhのリチウムイオン蓄電池を用意している。発電機器としては、工場の広い屋根を生かして太陽光発電パネルを設置することができる。さらにガスコージェネレーションシステムおような自家発電装置の設置も可能だ。

 こうして導入した機器を制御し、電力会社からの受電量をなるべく少なくする。通常時は太陽光発電システムの電力と、夜間電力を充電した蓄電池の電力を空調機器や照明、パソコンなどに利用する。発電設備を導入すれば、ピーク時に工場の生産機器などに電力を供給し、ピーク電力を抑えることもできる(図3)。停電時は、太陽光発電システム、蓄電池、発電設備を活用して、生産活動を可能な限り継続させる。

Daiwa_House_Eco_Factory_3.jpg 図3 発電機器と蓄電池を活用して、電力会社からの受電量をなるべく少なくする

 このようにエネルギーの使い方を制御し、各所で消費しているエネルギー量をグラフなどの形で見えるようにすることで、無駄を排除できる。工場内部で活動している人にもエネルギー消費量を分かりやすい形で見せることで、省エネを意識してもらうという効果も期待できる。

 D's SMART FACTORYは、大和ハウス工業の九州工場で2005年から始めた節電活動の成果を活用している。九州工場では、2011年度の消費エネルギー量を、2005年度比で51%も削減するという成果を上げている。九州工場では、生産設備の見直しやキュービクルの統合といった取り組みでも成果を上げている。大和ハウス工業はD's SMART FACTORYに、九州工場で得られた数々のノウハウを投入していくとしている。

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