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» 2012年12月27日 09時00分 UPDATE

2012電力トレンドまとめ読み(5):大規模メガソーラー:固定価格買取制度で建設ラッシュ

7月に始まった再生可能エネルギーの固定価格買取制度によって、メガソーラーの建設プロジェクトが全国各地へ一気に広がった。発電能力が1MW以上の太陽光発電設備をメガソーラーと呼ぶが、早くも10MWを超えるような大規模な建設プロジェクトが相次いでいる。

[スマートジャパン]

 将来の電力供給源として注目を集める再生可能エネルギーの中で、最も活発に導入が進んでいるのは太陽光発電である。7月から開始された固定価格買取制度の認定設備のうち、実に9割以上が太陽光発電によるものだ。特に増加が目立つのは発電能力が1MW(メガワット)以上のメガソーラー(太陽光発電所)である。

 太陽光発電の買取価格が高めに設定されたことで、さまざまな業種の企業や全国の自治体が新たな収益源としてメガソーラー事業に乗り出している。これまで活用されていなかった広大な土地がメガソーラーによって長期的に収益を上げることが可能になった。今後ますます建設計画が増えていくことは確実な情勢だ。

2012年の「メガソーラー」:スマートジャパン関連記事

太陽光発電所を福島県のゴルフ場に建設、総事業費40億円で10メガワット規模に(6月8日掲載)

東日本大震災からの復興支援の一環で、不動産大手の森トラストが福島県に所有する休業中のゴルフ場に太陽光発電所を建設する。2013年度中に出力2メガワットで事業を開始し、その後さらに拡張して10メガワットの規模までパワーアップする計画だ。


太陽光発電所で復興を推進、南相馬市に国内最大の100メガワット級(6月21日掲載)

福島県の南相馬市が2050年に向けた「環境未来都市計画」へ具体的に動き始めた。その第1弾として、国内で最大の規模になる太陽光発電所(メガソーラー)を2年後の2014年度に稼働させる計画で、東芝と共同で事業化の検討に入った。


メガソーラーを対象にした損害保険が登場、日照時間の不足も補償(6月22日掲載)

7月1日から始まる再生可能エネルギーの固定価格買取制度に向けて、各業界が新規参入や新商品の発売を急いでいる。特に動きが活発なのは太陽光発電の分野で、多額な投資を必要とするメガソーラー(太陽光発電所)を対象にした損害保険まで登場した。


日本のエネルギー市場を変革する、新制度がスタート(7月2日掲載)

待望の新制度が7月1日から始まった。日本のエネルギー市場を大きく変えるインパクトがあり、企業や家庭における電力の位置づけを根本から見直すきっかけになるものだ。この新しい制度の中身を理解して、これからの節電・蓄電・発電に対する取り組みを効果的に進めていきたい。


太陽光発電所を2か所で運転開始、ソフトバンクの全国200MW構想が動き出す(7月3日掲載)

かねてから太陽光発電所の建設を全国各地で大規模に展開すると表明していたソフトバンクのエネルギー事業が本格的に動き出した。7月1日に京都府と群馬県で太陽光発電所の運転を開始したほか、徳島県と栃木県でも建設を計画中で、いずれも発電能力は2MW(メガワット)以上になる。


太陽光発電所を100MW規模で全国展開へ、ソフトバンクに続いて大林組も(7月17日掲載)

全国各地で太陽光発電所(メガソーラー)の建設計画が進む中、大林組が大規模な事業構想を発表した。2013年度中に熊本県に建設する15MWの発電所をはじめ、約20案件を実現して100MWの規模に拡大する計画だ。ソフトバンクの200MW構想に次ぐ太陽光発電事業になる。


太陽光発電を農業施設400か所以上で展開、ソフトバンクよりも早く200MW実現へ(7月26日掲載)

新たに国内で最大規模の太陽光発電プロジェクトがスタートする。JAグループと三菱商事が組み、全国の農業施設400か所以上に太陽光パネルを設置して200MWの発電を可能にする。2014年度末までに実現する計画で、同じく200MW規模の太陽光発電事業を進めるソフトバンクに先行する見通しだ。


太陽光発電所で国内最大の70MW、2013年秋に鹿児島で稼働へ(7月31日掲載)

京セラが鹿児島市に建設することを表明していた太陽光発電所のプロジェクトが正式にスタートする。事業運営会社が本日7月31日に設立されて、9月から工事を開始する予定だ。2013年秋に稼働する見込みで、その時点で国内最大出力を誇る太陽光発電所になる。


想定の1.3倍も電力を生み出した、川崎市の太陽光発電所(8月13日掲載)

日本最大の太陽光発電所を保有する川崎市が、運転開始から1周年を迎えた「浮島太陽光発電所」の実績を発表した。発電能力が7MWで、当初の想定よりも1.3倍の電力量を1年間に記録した。同じ地域にある13MWの「扇島太陽光発電所」も12月に1周年を迎えるが、同様の増加が見込まれる。


2020年度までに200MW達成へ、イオンが太陽光発電事業に参入(8月29日掲載)

固定価格買取制度が始まり、多種多様な業種の企業が続々と発電事業に参入している。日本各地で大型ショッピングモールを展開するイオンも、発電事業に参入することを明らかにした。その取り組みは、全国に展開するショッピングモールを活用した大規模なものになる。


遺跡のそばにメガソーラー、2013年6月末に12MWで発電開始(9月6日掲載)

佐賀県は遺跡で有名な吉野ヶ里歴史公園の北西に隣接する未使用地に、大規模太陽光発電所(メガソーラー)を建設する事業者を募集していたが、NTTファシリティーズや佐賀大学ほか3社の連合を事業者に選定した。


国内最大250MWの太陽光発電所、IBMを含む7社が瀬戸内に建設へ(9月14日掲載)

瀬戸内海に面した塩田跡地に、大規模な太陽光発電所(メガソーラー)が建設される。日本IBMなど7社の連合体が岡山県瀬戸内市の委託を受け、総事業費650億円以上をかけて実施する。事業リスクを回避するために証券化の手法をとる点でも注目のプロジェクトになる。


国内最大規模のメガソーラー、80MWで2014年3月に稼働開始(10月23日掲載)

丸紅が大分県大分市に大規模太陽光発電所(メガソーラー)を建設することが明らかになった。最大出力は81.5MW。京セラがIHI、みずほコーポレート銀行と共同で鹿児島市に出力70MWのメガソーラーを建設しているが、それを上回る規模になる。


廃棄物の処理場にメガソーラー建設へ、3万平方メートルを千葉市が貸付(10月24日掲載)

全国の自治体が再生可能エネルギーの拡大に向けて事業者の誘致に力を入れ始めた。千葉市は廃棄物の処理場に利用している広大な土地の一部を太陽光発電所(メガソーラー)の建設用地として貸し付ける。約3万平方メートルを年間450万円程度で提供する。


大学のキャンパスにも太陽光発電所、産・学・官の連携で実現(10月25日掲載)

太陽光発電所の建設が大学のキャンパスでも始まろうとしている。福岡県にある九州産業大学の広大なグラウンドの一部を利用して2MWの太陽光発電所を建設することが決まった。太陽光発電システムを販売するサニックス、地元の宗像市と大学の三者による連携で実施する。


16年間未利用の土地をメガソーラーで有効活用(11月2日掲載)

NTTファシリティーズはサントリーグループが広島県廿日市市に保有している土地を賃借して大規模太陽光発電所(メガソーラー)を建設する。サントリーの工場があった場所だが、工場が1996年に休止してから有効な用途が決まらず、16年間未利用だった土地だ。


池に浮くメガソーラー、今後1年以内に10カ所に建設(11月8日掲載)

メガソーラーを建設する場所として、池の上に注目している企業がある。埼玉県桶川市の調整池にメガソーラーを建設することを決めているほか、今後1年間に全国10カ所の池の上にメガソーラーを建設する予定を立てている。


使い道が決まらなかった干拓地に巨大メガソーラー、出力は約50MW(11月13日掲載)

三重県と愛知県の県境に広がる広大な干拓地をメガソーラー用地として利用することを決めていた両県は、建設と運営を丸紅に依頼することを発表した。最大出力が約50MWにもなる巨大メガソーラーが2014年から稼働を始める。


太陽光発電の認定設備が急増、企業や自治体で10月に1.7倍(11月19日掲載)

固定価格買取制度の対象として認定された設備が急ピッチで増えている。10月だけで4万件近くも増加し、累計で14万件を突破した。特に出力が10kW以上の「太陽光(非住宅)」の認定設備が1.7倍に伸びて1万3000件に達した。メガソーラーの認定件数も急増している。


空港をメガソーラー用地に転用、最大出力8.5MWで2014年春に稼働開始(11月28日掲載)

鹿児島県枕崎市は、市が運営している空港をメガソーラー用地として利用することを決め、オリックスと九電工をメガソーラー建設、運営を担当する事業者として選定した。


ガス会社と石油会社のメガソーラー計画から考える「ベストミックス」(12月7日掲載)

11月末から12月初めにかけてガス会社と石油会社、つまり現在日本で主力となっている化石燃料を販売する会社が相次いで巨大メガソーラー建設計画を明らかにした。どちらの計画にも「エネルギーの多様化」という狙いが見える。しかし日本政府が示すエネルギーベストミックスの姿はまだ見えない。


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